春(コミ)の青春18きっぷ旅行小ネタ
今回、輪島の漆器資料館にて漆器についてのいろいろを知りましたが、
その中で自分的にへえと驚いた点が三つあります。
・布着せ
椀の縁や割れやすい部分に布地を張りつけて、強度を補強する技法。
輪島塗に限らず、各地の漆器産地ではよく使われている技法だそうです。
漆器の薄い縁の部分には、実はこんな秘密が隠されていたんだぞ。
・呂色
職人が自分の掌や指先を使って磨き上げて、漆の艶を出す技法。
呂色前、後を比べると、鏡のような艶の差は歴然です。
これを知った時、職人さんの指に指紋があるのか、いらん心配をしました。
・刷毛
漆塗りに使用する一部の刷毛は人毛、特に女性の髪で作られたものなのです。
げっ、と引く人もいるかと思いますが、個人的にはほう!と感心しました。
職人さんは、娘さんや、お孫さんの髪を使った刷毛を使ったりするそうです。
蓄積された伝統や職人さん達の技術力もさることながら、
ひとつを作り上げるだけでも、塗って、磨いて、乾燥して……と、
百以上の工程を経て、手間暇を惜しまないので、
かなりの時間を有するんですよね。
それを知ると、そのお値段も成程納得のいくものになります。
昔はこのひとつの漆器を何代も親から子へと引き継いで、
長い時代をかけて、とても大切にされてきたんですよね。
なんだか、マイセンコレクションにも通じるものを感じました。