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とろーり半熟で

ラーメン屋さんにてレディースデーでとろ玉をサービスして貰い、
それを食べながらつらつらと妄想してみました。
ジャンル違い要注意。
以下、ヘタリア、普日です。



町の小さなチェーンのラーメン屋さんに、ふらっと入る師匠と弟子。

日「モヤシとネギ多めで」
普「チャーシューととろ玉、大盛りでな」

師匠はラーメンとか、B級グルメ系が好きそうな気がします。

普「あれ。この玉子、切れ目が入っているぜ」
日「ああ、隠し包丁ですね」
普「カクシボーチョー?」
日「味の浸透を良くしたり食べ易いよう、見えない所に切り込みを入れるんです」

へー、成程―と感心しながら、ラーメンを啜る師匠。
海外では苦手な人が多い中、師匠ならラーメンを啜る事が出来ると思うんだ。

日「ところで、プロイセン君」
普「おう」
日「とろ玉って、どうやって作るか御存知ですか」
普「へ? そりゃ……茹でるんだろ。茹で玉子だし……あれ、ちょっとまて」

茹で玉子を煮込んで色付けするには、中が半熟だし。
でも半熟玉子を表面に色が付くまで煮込むと、中まで火が通るし。

普「……え? あれ?」
日「早く食べないと伸びちゃいますよ」

クエスチョンマークを頭に浮かべ悩む師匠と、無表情にラーメンを啜る弟子。

普「分かった、お湯の温度を低くして作った茹で玉子を、煮込むんだろ」
日「そうしたら、温泉玉子になっちゃいますよ」
普「そっか、黄身だけが固まっちまうか……」
日「実は、すっごく簡単なんですけどね」
普「じゃあ、教えろよ」
日「あ、コンビニ。寄って帰りましょうか」

帰宅の道々、知りたがる師匠と、とぼける弟子。

普「じゃああれだ、殻ごと煮こんで……も白身に味はつかねえもんな」
日「聞いたら、あ、そっかーって納得しますよ」
普「だったら、聞かせろよ」
日「あのですね……(ピンポーン)あ、宅急便でしょうか。失礼します」

てかこの二人、ナチュラルに同棲している模様。

普「じゃあ、高温の短時間で作った半熟玉子を煮込んで……も一緒か」
日「普通の一般家庭でも、簡単に作れますから」
普「なら、作って見せろよ」
日「ええ良いですよ……(電子音)あ、お風呂が沸きましたね。お先どうぞ」

急いでお風呂から上がって出てくると、台所で割烹着を外す弟子。

普「分かった。おめえんトコが作った、専用の機械があるんだろ」
日「一般家庭でも作れるって言ったでしょう」
普「くそー、いい加減種明かししろよ」
日「あ、先にお風呂入って来ますね」

出て行く弟子を見送り、台所を見まわし、冷蔵庫に手を掛けたところで。

日「冷蔵庫、開けないで下さいね」
普「お、おうっ」

ひょいと顔を覗かせる弟子に、びびる師匠。
腕を組み、そうだ! とリビングのノートパソコンを開いたところで。

日「パソコン検索も、駄目ですよ」
普「わ、分かってんよっ」

襖から顔を半分出して伺う弟子に、びびる師匠。

そして翌日、朝御飯に半熟煮玉子が出てきたりして。
それを見ながら首を傾げる師匠に、可愛いなあと和む弟子。



こんなネタは、文章よりも漫画の方が面白いんだろうな。
え、ところでとろ玉の作り方? いや、本当に「そっかー」って思いますよ。
実はね……おっと、インターホンが。ちょっと失礼します……。

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