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勇敢なる臆病者

読書覚書。

少し前になりますが、話題の小説「永遠の0」を読了しました。
乗り物内で本を読むと高確率で酔ってしまうタイプなので、
電車待ちの時間を利用して、気長に読むつもりで鞄の中に入れておりました。
そんな中、沿線の電車が人身事故で見事ストップ。
他の鉄道に乗り換えるにも微妙な場所だし、タクシーには既に長蛇の列。
駅で二時間程足止めを食らってしまい、タイミングが良いのか悪いのか、
その間に後半の盛り上がり部分からラストまで、一気読みすることができました。
お陰さまで、電車待ちの間は殆ど苛々を感じることなく過ごせました。

いや、流石はベストセラー作品、とっても良い作品でした。
読みやすく、理解しやすく、その場の情景が頭にはっきりと浮かぶような文体は、
やはり放送作家さんだからなのかな。流石です。
その時代や、大戦の事項や、日本軍の戦況の推移が解りやすく、
今まで疑問に思っていた所も納得のできる解釈となっており、勉強になりました。
ただその内容だけに、途中で本気で腹が立ったり、もどかしくなったり、
苦しくなったり、辛くなります。最初から結末を知っているだけに、尚更。
後半の「そうだったのか!」には、おおっとなりました。こんな展開は凄く好き。
そして噂の通り、ええ、泣きました。電車の中で。
公共の場だったので、泣きそうになって、本を閉じて心落ち着けて、
再び読み始めて、泣きそうになって、本を閉じて心落ち着けて……の繰り返し。
辛うじて涙が零れるのは堪えましたが、傍から見ると変な人だっただろうな。

そして、ファンの方々には非常に、非常に申し訳ありませんが、
読み進めるうちに、宮部氏がヘタの祖国と被って困りました。
多分、自分の中のキャライメージが、すごく近いんだと思います。

映画も上映中ですが、こちらの評判も良さそうなので是非観たいですね。
改めて、広島の呉にある大和ミュージアムに、もう一度行きたくなりました。
前に足を運んだ時とは、また違った印象になるだろうな。
この大戦の辺りに関しては、もっともっと要勉強ですね。

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