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自分のキャパは

これは少し前の話ですが。

うちのわんこさんのブリーダーさんから、SNSを通じて届いた

「わんこ君の弟を考えていませんか?」

とのメッセージに、頭と情緒がスポーン!! と爆発しました。

曰く、巣立ったばかりの子が、オーナーさんの諸事情で帰って来たらしく、
手術代等の諸経費のみの負担はあるけど、如何ですか? とのお話。

もうね、その瞬間から、めくるめくパピーさんとの妄想で
心臓と呼吸と頭の中がとんでもないことになりましたよ。
今度こそ、後悔なくパピー期を送らせてあげられるかな、とか。
二頭並んだワンダフルでプレシャスなツーショット、とか。
既にいるわんこさんは、新人パピーさんにどんな反応するかな、とか。
名前を考えようとして、待て自分!! とストップが掛かりました。

いや、落ち着け、駄目、無理。
かわいいとかわいそうだけじゃ、現実は乗り切れない。

仕事は? 場所は? お金は? 家族の了承は? 

今のわんこさんを迎える時も、実は結構無理を言って了承を貰い、
仕事に融通が利くタイミングも重なって、お迎えが可能でした。
流石に二匹目の了承は無いだろうなと理解はしていたし、
住居スペースと自分のキャパ的にも、余裕があるとは思えない。

てか、どうも話を聞くと、巣立ってから十日程で、帰ってきた?
パピーくんの写真も見せてもらったけど、罪深いほどかわいくて、
あどけなくて、無邪気な笑顔で走ってて……この子が? なんで?
確かに、パピー期はすごく大変だし、小型犬に比べて小さくないし、
犬種もある意味ちょっと特殊だから人を選ぶだろうし、
それこそトイプーさんとか柴さんとかチワワさんとかみたいな
所謂人気犬種とも違うから誰が見ても無条件な可愛さとは違うし、
それでもたったそれだけの期間だけで、もう無理だって思うの?
ただでさえブリーダーさんからじゃなきゃお迎えし難い犬種なのに、
わざわざ連絡して、対面して(引き取り前のお見合いは必須)、
あえてそこまでしてお迎えしたのに、十日程でやっぱりやめるの?
自分だってパピー期にはかなり途方にくれたこともあったけど、
ここで投げ出すと絶対死ぬまで一生後悔すると判っていたし、
あの時は大変だったと笑って振り返る時が来ると信じていたし、
実際そうなったし、既にお笑い話のタネにしているし。

大体、パピー期を乗り越えたら、黄金の蜜月期が来るんだよ!? 

お散歩中、リードを持つ手に鼻を寄せて、気まぐれに甘えてきたり。
体調を崩して倒れた時には、心配そうに点滴跡を舐めてくれたり。
お休みの日に、密着するおしりのぬくもりを感じつつお昼寝したり。
一緒にキャンプして、無理矢理入って来た寝袋の中で腕枕をしたり。
お出掛け先で、カッコいい子ですねと褒められてどや顔を返したり。
ドッグランで、いろんな犬種のわんこさんをモフる機会に恵まれたり。
この子がいるから死ねない! と生きるモチベーションになったり。
変顔の寝顔を眺めつつ、この子の為にも頑張っちゃうよと拳握ったり。

そんな幸せを、一生知らないままなのかな。

などと、仕事場のチームわんこ(犬好き犬飼いメンバー)に話したら、

「それは、乗り越えた人だけが得られる特権だから」

と、言われました。そうか、そうなのか。うん、そうだね。

勿論、それぞれの事情や、どうしようもない何かがあるんだろうし、
何も知らない第三者の部外者が口出しするのはお門違いだし、
非難するつもりも、怒るつもりも、そんな資格も、自分にはない。
私自身も、色んな感情で頭パンクしつつ、半泣きになりながら、
唇噛みしめながら、お断りの連絡を入れた側の人間ですから。

ただ、この一連の感情については、未だ整理がついておりません。

尚、ブリーダーさんはこちらにお話を持ち込んで下さったのは、
まずは同じ親から巣立ったお宅へ連絡を……とのことだった模様。
一度戻ってきた子なので、最後までちゃんとお任せできる、
信頼のおける方々の所へ、と考えてのことだったそうです。
恐縮ながら、まず最初に連絡しようと思ったのが拙宅だったとの事ですが、
これは恐らく、一頭飼いで、丁度良い歳の差で、SNSで繋がっているし、
SNSで一緒にきゃっきゃうふふしている写真を上げていたからだろうな。
ご期待に添えず申し訳ありません……不甲斐ない自分に凹むわ。

自分、もっと頑張ろう。
わんこさんのもう一匹や二匹や三匹や四匹、
どーんと受け止められるぐらい、しっかりした人間になりたい。

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