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開国時代の浪漫

没ネタの走り書き。

ジャンル違い要注意。
以下APH、普日です。
パラレルですが、がっつり歴史ネタです。



明治の日本。開国を果たした日本に依頼を受けて、
軍事指南にやって来たプロイセン陸軍メンバーの一人、ギルベルト。
軍人ではあるけれど、実態は助手という名目の遊学。
または、日本という国の視察に来た諜報員でも可。

菊「初めまして、なんなりと申し付け下さい」
ギ「(男…だよな?てか、何でこんな子供が通訳なんだ)」

勿論、菊さんの方が年上なのはお約束。
補佐役のギルベルトの通訳兼相談役を任命されたのです。

ギ「お前、そんな細っこい身体で軍人なんて務まるのかよ」
菊「いえ、私はこの学校の士官生ではありません」
ギ「へ?そうなのか」
菊「本来は別の大学で、外国文学を研究しています」

士官学校にはドイツ語に明るい人間が少なかった為、
外国文学の研究と翻訳をしている菊が、急遽通訳として指名されました。
実利主義な軍人らしい思考の持ち主ながら意外に博識なギルベルトと、
文学少年ながらも文武両道で意外に侍精神の持ち主の菊。
文化の違いに右往左往しながらも、やがて親しくなっていきます。

ギ「家に鍵かけねえって、泥棒が入ったらどうするんだよ」
ギ「豆が甘いなんて信じらんねー。おかしくねえか?」
ギ「なんつーか、変な所に情熱傾け過ぎ、お前ら」

菊「何をおっしゃる、日本では普通の事ですよ」

全部この一言で解決できる日本文化は凄いと思う。

菊「貴方は、どうして日本に来たんですか」

貴方の国から見れば、ここは本当にちっぽけな国でしょう。
教える事こそあれ、学ぶことなど何もないように見受けられますが。
しかも、貴方は国に帰れば立派な家柄の方だと聞きます。

ギ「そうだな…人に何かを教え、育てるって事を知りたかった」
菊「だから軍事指南の助手に?」
ギ「俺は、自分の弟を育てたい」
菊「弟さんをですか」
ギ「ああ、あいつになら、俺の全てを譲っても構わねえ」

ひょんなことから、菊の出自を知るギルベルト。
実は大名の流れを組む名家で、倒幕でお家取り潰しになったものの、
開国派としてかなりの実権を持っていた家柄とかだったら萌える。

ギ「聞いたぜ、お前の家、代々サムライだったんだってな」
菊「昔の話です。今は武士なんて存在しませんから」
ギ「仕官して国の為に働きてえんじゃねえの?」
菊「外国文学の研究や翻訳だって、お国の為になりますよ」
ギ「でも、戦争となりゃ、そんな事言ってらんねえだろ」
菊「書物によって、敵国を知る事だって大切な事です」

菊「それにね、私、世界征服を目指しているんです」

大学のランクの基準の一つで、蔵書の規模ってのが有るとか無いとか。
つまりそれと同じ。世界中の本を翻訳して、日本語訳の蔵書を増やせば、
諸外国はそれぞれの国の言語で読むのではなく、
日本語さえ覚えれば全ての本が読める、
知識人は日本語を習得するようになる。つまり日本語の勝利!
まあ、つまりはそんな形の世界征服を菊は狙っているんだな。

ギ「お前…すげえ事考えるんだな」
菊「私の野望はとても大きいんです」
ギ「おもしれえ…気に入った」



続きは気が向いたら。
この世界征服ネタは、何かに使ってみたいです。
しっかし、どうにも長編傾向に偏りがちですな。
長編って読むのは大好きなのですが、
果たして二次創作に置いて需要はあるのだろうか?

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