記事一覧

湿度除去とは言え

7月のお題、「百合」より、小噺。

ジャンル違い、要注意。
以下、悟チチ小噺です。



花なんて、供えても喜ぶのだろうか。
まあ、食べ物の方が嬉しいだろうな、間違いなく。
でも、この下には、死体さえ入っていない。
どうせ、形だけの空っぽの墓なのだ。
ならばせめて、形だけでも綺麗に飾ってやろう。
供えるのは、花弁が大きくて、芳香が強い方が良い。
これなら遠目でも、判りやすいだろう。
視界に入らずとも、香りが誘うだろう。
天上の世界から、己の墓を見下ろすがいい。
そして、少しぐらいは後悔してみるがいい。



蒸し暑さから一転、ちょっと肌寒いですよね、ここ数日。
寒がりで、クーラーが苦手なので、こんな時の電車が非常に辛いです。

コメント一覧

さき 2009年07月10日(金)01時28分 編集・削除

7月のお題話の中でこのお話が一番好きです。
チチさんの心境が痛くて悲しくていたくていたくて…(涙)
悲しみに直結する言葉、表現を全く用いずに強がりというか、悔しさというか、それと内在する本質的な喪失を浮き立たせる文章、素晴らしいと思います。ほんとcottonさんのお話読んでいると悟空ってつくづくひどい男だなぁと思います。笑。私は同じ気持ちを師叔に対して抱いているのかもしれませんが。大笑。

百合の鮮やかさ、墓前、凛とした首筋、すべてが見えてくる鮮やかなお話でした。美しい。

本当に小話おおくて嬉しくなっちゃいます。
次は、ヨタで!(調子にのってんじゃない)(てかほんとcottonさまのブログ張り付きすぎですからわたしー!!)

cotton 2009年07月11日(土)00時17分 編集・削除

別ジャンルの小噺なのに、嬉しいお言葉、本当にありがとうございます。
どこまでも、書き手のチチさん贔屓の愛が滲み出ている模様ですね。
でも最近、セル編で悟空さが生き返る拒否をしたのか、
おぼろげながら自分の中での答えが漸く見えてきております。
いつかきちんと形に出来たら良いなあ…<連載途中話を眺めつつ、遠い目

今回はお墓の前に俯き加減に佇む後姿のビジュアルが先行して出来たものでした。
描写が微塵も無かったにも関わらず、さきさまのお言葉に、とても嬉しく驚いております。

ヨタ小噺は、メモ帳に既にスタンバイしているので、ご安心召されい。
そして、さきさまと私の間には、相変わらず平行線な壁がある模様…ふふふ。

コメント投稿

投稿フォーム
名前
Eメール
URL
コメント
アイコン
アイコン一覧
削除キー
公開設定