何気に続いている、ベルばら妄想の続き。
ジャンル違い要注意。
以下、APH、ギル桜です。
ギル兄さんは俺様キャラなのに、主人従者、どちらも嵌る素敵キャラですな。
桜さんは、さり気なく優しい、良い主人になりそうだと思う。
幼少期、親を無くし、本田家の屋敷に連れて来られた、幼いギルベルト。
夜、心細さでぐすぐす布団の中で泣いていると、そっと顔を覗かせる桜さん。
桜「ないているのですか?」
ギ「ち、ちげえよ、ちょっとねむれねえだけだっ」
桜「(もそもそギルベルトの布団の中に入ってくる)」
ギ「お、おい、なんだよ」
桜「(無言で隣に寝転ぶ)」
ギ「……べつに、おれさまは、ないてたんじゃねえぞ」
桜「はい(ギルベルトの手を繋ぐ)」
ギ「おれさまは……さびしくなんて、ねえからな」
桜「はい。わたしが、さびしくてねむれないのです」
ギ「……しょうがねえな」
寂しがり屋のお前に、俺様が子守歌でも歌ってやんよ。
以来、桜さんが眠れないときは、ギルベルトが子守唄を歌うようになるとか。
意外に音楽の心得のあるギルは、桜さんに請われて、
時々フルートを演奏したりとか。
実は、声変わりして歌声に自信が無くなったから、フルートを習ったとか。
原作では、オスカルさまがバイオリンを演奏してましたけどね。
桜「私、ギルベルト君のフルート、とても好きです」
ずっと男装をしていた桜さんが、身分を隠して女性のドレスを着て、
アーサーさんの出席するパーティーに潜り込もうとします。
そんな乙女心に、苦虫を噛み潰したような顔をするギル。
ギ「……ほら」
桜「(差し出された手に、首を傾げる)」
ギ「だから……っ、ダンスの練習っ。お前、男パートしか踊れねえだろっ」
桜「ああ、そうですね」
ギ「仕方ねえから……俺様が練習相手になってやるよ」
桜「はい。ありがとうございます」
何で別の男の為に俺様がこんな事……と思いつつ、
それでも彼女の為にと、きっちり練習に付き合う律儀なギル。
いつも練習に付き合っていたから、ギルは男女両パート踊れたりして。
パーティーが終わって帰って来た桜さんを、屋敷で出迎えて。
ギ「で、あの眉毛とは、ちゃんと踊れたのかよ」
桜「……はい」
ギ「ふーん……良かったじゃねえか」
桜「ふふ、そうですね」
ギ「(涙を堪える桜に、眉を潜め)どうした」
桜「でも……何だかギル君との方が、踊り易かったです」
そりゃ、ずっと俺様がお前の練習相手だったからな。当然だろ。……多分。
ギ「お前の事は、ずっと子供の頃から見ていたからな」
ギ「男のカッコしてるけど、本当はちゃんと女らしい事もな」
ギ「剣よりも、花とか、可愛い物とか、美味しい物の方が好きだって事も」
ギ「俺様だけは、本当のお前を判っててやるよ」
菊ユールなら、さり気なくユール姐さんが菊の気持ちを悟りそうですが、
桜さんは傍から見れば判りやすいギルの好意の表れも、
「いやいやまさか」と打ち消して、全く気付かなさそうですね。
ギルはギルで、頑なに一線を守ろうとするし、
この二人は第三者から見ると、かなりじれったくなりそうです。
事故で眼を傷つけてしまったギルは、徐々に視力を失うのですが、
それが知られると桜の傍に居られなくなるので、ずっと黙っています。
そして、なんやかんやをすっ飛ばして(おい)、革命の時。
桜を庇って銃弾に倒れるギル。そんな彼に駆け寄る桜さん。
桜「ギル君、ギルベルト君っ」
ギ「……さ、くら、そこに居るのか?」
桜「喋らないで下さいっ」
ギ「(手を伸ばし、桜さんの顔に触れ、指先で確かめる)」
桜「まさか……眼が、見えないのですか?」
ギ「お前が、無事で……よか、った」
桜「どうして、どうして黙っていたのですかっ」
ギ「なくな、よ……」
桜「いつからですか、ギル君っ」
ギ「(子供の頃から眠れない桜に歌っていた、子守唄を口ずさむ)」
桜「ギル、ベルト君」
宝塚公演を観た日、帰宅して本棚を漁り、久々に原作を読み返しましたが、
流し読みにも拘らず、オスカルさまの最期のシーンに眼が潤んでしまったよ。
ギル君、ギルベルト君。
苦しくはなかったですか? あなたは苦しくなかったですか?
あなたが耐えた苦しみなら、私も耐えてみせましょう。
長くはなかったですか? 死は安らかにやってきましたか?
手を、貸して下さい、ギルベルト君。私が臆病者にならないように。
ギル君……抱きしめて下さい。
原文を、そのまんま桜さん風に改変。
そして、おまけに湾ちゃんのロザリー。
ひたすら桜さんを慕う彼女は、一歩間違うと(間違わなくても)百合カップル。
桜「ああ、泣かないで下さい。可愛いお顔が台無しですよ」
湾「桜姉さま……」<この呼び方が個人的重要萌えポイント
漫画って、子供の頃に読んだ時と今とでは、また受け止め方が変わりますね。
子供の頃は、ベルばらってあんまり面白いと思わなかったんだけどな。
あの時は、フランスの歴史とかが、良く判っていなかったからかもな。