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せやからうちはな

読書覚書

・「夜は短し歩けよ乙女」森見登美彦
賛否両論あるのかな?個人的には、とっても面白かったです。
多分これは、私自身が「読書」に対し、単純に「娯楽」を求めているからでしょう。
独特のリズムととぼけた登場人物に、読みながら吹き出す事もしばしば。
読んでいる内に、この世界の住民に、自分も混ぜてほしくなりました。
最大の不満は文庫本の解説ページ。漫画家さんが嫌いな訳ではありませんが、
あの手のイラストはイメージが固定されそうで、正直勘弁してほしかったです。

・「卍」谷崎潤一郎
春琴抄に引き続き、谷崎文学。全編、関西弁の語り口調での物語です。
「痴人の愛」が受け付けなかった理由が、漸くここで判明。
あの手の女性と、判っていながら深みにはまる登場人物がもどかしく、
読みながら無性に腹立たしくなるんだな。多分、これこそが作者の計算。
内容に反し、特に後半の泥沼加減は個人的に受け付けないのですが、
下品にならない辺りは流石。大阪言葉が愛おしく感じてきます。



読みたい本は沢山手元にあるのですが、なかなか状況的に厳しいです。
なんだか、いろいろと切羽詰まってきています。自分も、周りも。
あれだな。まずは車内で乗り物酔しないようになってからだな。

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