はいからさんとドール繋がりで、こんなものを発見しました。
すんごい昔のコミックスなのに、こんな企画があるのがびっくりです。
おかっぱの出版社バージョンの方が、個人的に原作に登場する中で、
ウェディングドレスと並んで好きな衣装なのが何気に嬉しいな。
いや、購入予定は無いけどね。ブライスでの販売だったら欲しいかもな。
さて、以下、妄想。ジャンル違い要注意。
ヘタリア、菊ユル、はいからさんパラレルの続きです。
最悪の出会いをしたユル姉さんと菊さん。
婚約者だと言われても、当然ユル姐さんは納得しません。
ユ「冗談はやめてくれ、親父」
フ「冗談ではない、これはお前が生まれる前から決まっている事だ」
ユ「生まれる前って……あいつは東洋人だろ? どんな繋がりがあるんだよ」
時は鎖国時代。オランダ人と偽って、日本に向かったドイツ人外交官。
しかし嵐に遭い、船が難破したところを、日本の武家の船に助けられます。
オランダ人で無いことを悟られますが、それでも彼を助け、力になり、匿い、
そんな生活を送る中、その武家の一人娘と密やかな恋仲になるのです。
しかし時代は二人の恋仲を許さず、涙の別れの際に、二人は約束を交わします。
ギ「今はこんな時代だから、一緒になることは出来ねえけど」
ギ「でもいつか。お前の国の鎖国が終わり、国交を結べるようになったら」
ギ「俺の国とお前の国が、共に対等な時代になったら、その時は」
桜「私の家と貴方の家を、両家を一つにすると……お約束いたします」
尚、回想映像はギル君と桜さんでお送りします。
その後日本開国。国交樹立後、連絡が取れた両国は双方とも男児だった為、
更にその次の世代として、ユル姉さんと菊さんに白羽の矢が当たったのです。
ユ「そんな時代錯誤な……」
フ「彼は、私の目から見ても確かな男だ。お前も気に入るだろう」
ユ「気に入る訳ねえよ、あんな奴っ」
フ「これはもう決定したことだよ、ユールヒェン」
冗談じゃねえと憤慨するユールヒェンに、ひょっこり顔を出したのが、
弟の親友でバイルシュミット家に遊びに来ていたフェリシアーノちゃん。
フ「あれえ、ユールヒェン、機嫌が悪そうだねー」
ユ「フェリシアーノちゃん!! なんだよ、遊びに来ていたのかよ」
フ「うちにおっかない家庭教師が来ててさ、怖いから家出してきちゃったー」
ねえねえ、ルート、何処にいるのかなあ。
可愛くて癒しの元、フェリちゃんの言葉にピンとくる姐さん。
ユ「それだ、フェリちゃんっ。俺様と駆け落ちしようぜーっ」
そんなこんなで、駆け落ち決定。尚、フェリちゃんは、ルート君と同じ歳。
花も恥じらうオトシゴロの姐さんとは三つ年下の十四歳です。まだ子供。
フ「えええーっ、駆け落ちって。待ってよ、ねえ、ルートー」
ユ「ちょっと親父を脅すだけだから。なあ、頼むよ、フェリちゃん」
ル「二人だけで行かせるのは心配だから、俺も付き添おう」
こうして、どうしてこうなった系三人組の、逃走迷走劇。
夜のベルリンを三人で歩くのですが、その道中。
フ「ねえ、俺、お腹空いちゃったよ」
ル「む、フェリシアーノ。だらしがないぞ」
ユ「そういえば、夕飯を食いっぱぐれちまったな」
ひとまず三人は手近なパブに入ります。勿論、ここでビールを飲む訳だな。
ユ「よーし、盛り上がって来たぜー」
ル「初めて飲んだが、美味いな。おかわりだ」
フ「ち、ちょっと。ユールヒェンてば、飲み過ぎだよ。ルートもー」
ほろよく飲んでいると、開いたドアから入って来るのは、菊さんとその仕事仲間。
このお店、どうやら近くに軍関係の施設があるようで、客層も軍関係者が多め。
思わず身を小さくするユル姐さん達に、近くのテーブルの客たちの話が届きます。
モ「こんな所に、東洋人が偉そうに」
モ「閣下のお気に入りだからって、生意気な黄色い猿が」
モ「こっちが皮肉を言っても、いっつも無表情で聞き流しやがるし」
モ「何を考えているのか、わかりゃしねえ」
新参の菊さんは、東洋人であることも相まって、一部では煙たがられている模様。
感じ悪ぃな、こいつら。話の流れを聞いていると、自業自得だろうに。
つまり、あいつがしっかり者の有能で、てめえが馬鹿な無能だからだろうが。
こういうの、マジムカつくぜ。あいつも苦労してんだな。
モ「ひょろひょろで細っこくって、女みてえなツラしてやがる」
モ「フリードリヒ上官やお偉いさんに、どうやって取り入ったのやら」
モ「あの綺麗なお顔だ、さぞや上官もお楽しみなんだろうよ」
だんだん下世話な方向へ盛り上がる会話に、ユル姉さんがブチ切れます。
ユ「女の腐ったのみてえなのはてめえらだろうがっ」
ユ「あいつは、あれでも結構強いんだっての」
ユ「てめえらの被害妄想で、親父やあいつを穢すんじゃねえよっ」
酔いに任せて、ビールジョッキを彼らにぶちまけるユル姐さん。
そこで漸く、菊さんも彼女達の存在に気が付きます。
菊「ユールヒェンさん?」
ユ「てめえもっ。言われっぱなしじゃなくて、ちっとは言い返しやがれっ」
菊「危ないっ」
殴り合いの喧嘩に、加勢する菊さんと、菊さんの連れの軍人さん達。
見物人も加わって、どんどん大きくなる騒動。
警察がやって来た気配に、一同散り散りに逃げることに。
菊「ユールヒェンさん、こちらへっ」
ユ「放せっ、俺様はフェリちゃんと駆け落ちの最中なんだっ」
菊「言う事を聞いて下さいっ」
ユ「(本気で怒られて、びっくり)」
菊「貴方がこんな所で逮捕されれば、御父上の立場はどうなりますか」
早くこちらへ。手を引かれ、結局そのまま逃げるようにして、家に帰宅。
一夜が明けて、酔いが醒めた所で、フリッツ親父に叱られつつ、
でもまあこれで、あの男も呆れて自分を嫁にしたいと思えねえよな。
あっちから婚約を断ってくるだろうと思いきや。
フ「いや、彼はお前をとても気に入ったそうだ」
フ「勇ましく、美しく、とても素敵な女性だと言っていたよ」
フ「この縁談は、彼も随分乗り気になってくれているようだ」
ユ「はあ? なんでだよーっ」
こうして、二人の婚約は、とんとん拍子に進むのでした。
そうか、ブライスバージョンのはいからさんを待つのではなくて、
ブライスさんにはいからさんの衣装を着せればいいのか!
とは言え、手芸、昔っから苦手なんだよなー。
手先が器用なら、衣装の自作するんだけどなー。