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温泉旅行だもん

更に続いている小ネタ。
ジャンル違い要注意。
以下、APH、日にょ普です。
現代パラレル、大学生の菊さんとユールヒェンさん。
そして楽しい仲間達。



夜が開けて翌日。
目が覚めると、何故か目の前には菊さんの寝顔。
おいこらちょっとまて、俺様何も憶えてねえ。
しかも部屋で二人っきりで腕枕されてるって、これなんて状況?
硬直したまま冷や汗をかくユール姐さんの気配に、ぱちりと目を開く菊さん。

菊「…おはようございます、バイルシュミットさん」
ユ「お、おう。その、昨夜の事だけどよ…」
菊「あ…はい(ぽっと判りやすく顔を真っ赤にする)」
ユ「も、もしかして俺様、また何か変な事でもした、とか?」
菊「いえ、そんな事無いですよ(慌てて首を振る)」
ユ「(じゃあ何で、照れる?はにかむ?頬染める?)」
菊「ただ、その、私は学校での貴方しか知りませんでしたから…」
ユ「お、おう」
菊「(にっこり)あんなバイルシュミットさんもいるんですねって思って…」
ユ「(だから何をした、昨日の俺様ーっ)」

以前使ったのと同じネタ、「君○ペット」。
「俺がお前の貞操を守る」発言を言っております、菊さんは。
しっかりされてて優しくて、その上男前なんですね、師匠は。
尚、腕枕は単に引き寄せられて、身の置き所に困ってやりました。
車内で両手を上げるリーマンと同じ、痴漢してませんアピールみたいなもの。
菊さんはユール姐さんのお布団の中には入っておりません。一応、最後の砦。
ただし、畳の上で寝ていたので、身体ががっちがちです。

菊「(腕時計を見て)まだ、早い時間ですね…お風呂行きましょうか」
ユ「へ?」
菊「朝風呂ですよ、折角温泉に来たんですし。ね?」
ユ「でも、こんな早い時間にやってんのか?」
菊「一番風呂に入れるかもしれませんね」

すっきりしますよ。身体もほぐれますしね。菊さんは風呂好きですな。
皆は隣の部屋でぐっすり眠っていたので、起こしませんでした。
荷物を用意して、旅館を出て、二人で外湯へ行きます。あれ、ここ城崎か?
早朝に二人、寝ぼけ眼でからころ下駄を鳴らしながら並んで歩きながら。
ユールさん、ちょっと考えて、考えて、考えて、考えて、決心して。

ユ「なあ………菊」
菊「はい?」

名前を呼ばれて振り返る菊さんに、満足そうにによっと笑うユールさん。
え、どうしたんですか?なんでそんなに嬉しそうなんですか?
クエスチョンマークの中、あ、と菊さんは気が付きます。

菊「えっと…(掌で顔を抑えながら)」
ユ「どうした、菊」
菊「いえ、何でもありません(何だか恥ずかしいですね)」

なんだ、意外と簡単じゃねえか。えへへ…と上機嫌ユールヒェンさん。
「本田」呼びから、「菊」呼びに変わった瞬間。

ユ「お前も俺の事、名前で呼べよ。バイルシュミットって呼び難いだろ」
菊「えっと、ユールヒェンさんですか?」
ユ「さん、はいいよ。名前だけで」
菊「そんな。無理ですよ」
ユ「俺様がいいっつってんだろ」
菊「勘弁して下さい、できません」
ユ「じゃあ…フランシスみたいに、ちゃん付けとか」
菊「善処します」

男のギルベルト「君」なら、女はユールヒェン「ちゃん」になるのか?
この疑問を、どうかどなたか解き明かして下さい。

ユ「ほらほら、言ってみろって」
菊「また今度」
ユ「こら、逃げるな。菊っ」

うわ何この気恥ずかしい感じ。甘酸っぱくて鼻血出そう。
ちなみに、城崎では一日の一番最初に入浴に来た人には、
一番札ってお札が貰えるそうな。男湯、女湯、それぞれ先着一名限定。
菊さんとユール姐さんは無事それをゲットして、皆に披露します。

マ「こんなのあるんですね」
湾「いいなあ、私も欲しかったよ」
ア「二人だけずるいんだぞっ。どうして起こしてくれなかったんだい」
菊「皆さん、ぐっすりお休みでしたので」
フ「次に来た時には、絶対狙わなくちゃね」
ユ「早速次の予定かよ」

ちなみに、残ったメンバーのデジカメや携帯には、
菊さんとユールヒェンさんの寝顔ツーショットが保存済み。
あの後、皆で忍び込んで、こっそり撮影会をしておりました。

ユ「てめーら、なんだよ、その写真はっ」

によによ笑う皆に、ぽこぽこ怒るユール姐さん。
暫くはネタにされそうですな。



だらだら長く続いた割には、この程度の進展って辺りが涙を誘いますな。
いやもう、ホント、ラブ展開が苦手なんですって。
この二人は、ゆっくりくっつくんだと思うんだ<苦しいな、その言い訳

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