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大変なお仕事だ

ドイツ旅行こぼれ話

添乗員さんの話。
今回のツアーの添乗員さんは、キャリアのある四十代の男性の方。
何があっても「大丈夫ですよ」と言ってくれるような人で、
穏やかで、落ち着いて、お話好きで、とても良心的な方でした。
話を聞くと、若い時は植村直己氏や沢木氏の「深夜特急」に憧れ、
バイトをしては貧乏旅行に出かけていたクチだったそうです。
知識も経験も豊富な方で、いろいろ楽しい話もして下さいました。

そんな彼から聞いた、添乗員になったきっかけエピソード。

中東(だっけ?)に貧乏旅行中、一人でてくてく道を歩いていると、
日本の団体旅行のツアーバスが、自分を追い越して行ったそうです。
歩きながらそのバスを見送っていると、突然停車。
バスからツアーの添乗員さんが出てきて、曰く。
ツアー客の人達が追い越した彼を見て、あれは日本人じゃないか、
もしかすると困っているのではないか、是非バスに乗せてあげて欲しい…と、
ツアー添乗員さんに申し出た模様。
その時に初めて、「添乗員」という仕事を知った彼は、
「旅行ができて、お金が貰える仕事があるのか!」と思ったそうです。おい。
笑っちゃいましたが、でも何だか心温まるお話だよな。

勿論最初は大変だったそうですが、今はとても仕事が楽しいそうです。
面白いのが彼の英語。きちんと習いに行ったことが一度も無いらしく、
独特のイントネーションや抑揚のない、完全な日本発音の英語でした。
そうか、それでも全然問題ないんだな。ちょっと目から鱗でした。

帰国後、何気に今回利用した旅行会社のパンフレットを見ると、
「人気添乗員が同行します」という添乗員がウリのツアーの中に、
今回一緒になった彼の名前と写真がありました。ででんと。
そうか、やっぱり良い添乗員さんだったんだ。納得。
何度もツアー旅行を経験した両親も、安心できる人だったと言ってたな。
「添乗員は天職だと思っています」と言い切る彼は、素敵だと思いました。

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