大阪・関西万博を振り返って。
シンボルマーク&ミャクミャク様の話を、無駄に長く語ってみます。

正直、決定の発表を見た時は「攻めたデザインだなあ」が第一印象。
まあ、記憶に残るという意味では他候補に比べるとピカイチでしたし、
印刷やグッズ展開や立体化を考慮するなら、他の候補と比べても、
ひょっとすると最初からある程度は既定路線だったのかもしれません。
選考委員のメンバーの面々を見ると「成程、把握」しましたし、
太郎巨匠の血を受け継ぐなら、ある意味納得のチョイスでした。
実際これだけの数のゆるキャラが林立するこのご時勢、
ある程度の奇抜さや話題性が無いと生き残りは難しいだろうし、
少し前の東京オリンピックでの前例もあった状況下、
何かあれば重箱の隅をつつかれながら叩かれてしまう中、
メンバーは敢えて矢面に立つことを受け入れたんじゃなかろうか。
発表当初は否定的ではないけど可愛いとも思わなかった勢でしたが、
今はそれなりに可愛いと感じるし、万博に行った後は愛着さえあります。
実際、ロゴマーク含めて、良いシンボルになったキャラですよね。
赤と青を見るだけでミャクミャクカラーだと連想してしまうし、
逆に色違いを展開してもキャラクターらしさを損なわないのは凄いな。
この辺りが、矢張りデザインの優秀さの表れなのかもしれません。
あと、この「ミャクミャク現象」については、好き嫌いを乗り越えて、
レポートが書きたくなるくらい、興味深い研究題材ではありますね。
人気の成長は、今後のゆるキャラのある種のモデルケースにもなるし、
そのデザイン性、物語性(公式が出したキャラクター設定ではなく、
万博開始のネガティブモードからポジティブに終わった流れにおける、
地道な活動とその背景の物語)コラボを含めたグッズの展開作戦、
キャラクターに対する人間と心理の変化等々、非常に興味深いです。
ただ、「最初は皆に気味悪がられていた」とは言うのは、強く否定したい。
登場当初、寧ろその進化前から、ファンアートで弄られていたのを見て、
「いやいや、最初から、結構皆に愛されていたよ」と思っております。
登場時のSNS等の盛り上がりを見て、勝手に物語を作っていたり、
自然と「様」付けが定着していたり、伝承や民話の誕生を垣間見るようで、
民族学的観点から見ても、興味深いケースだったんじゃないかな。




















