観劇メモ、三谷幸喜氏演出の「ホロヴィッツとの対話」を観てきました。
劇場に来ていた観客の層が幅広く、氏の知名度の広さが表れていますな。
天才ピアニスト夫婦と調律師夫婦の織りなす、
三谷氏の舞台らしい、場面転換と出演者が抑え気味の、
コミカルながらもちょっとほろ苦さのあるお話です。
役者陣は、それぞれが主役級の大御所さんという、実に豪華な顔ぶれ。
そんな中でも段田氏と高泉女史は、いやもう流石の一言です。
あの棘と毒のある個性的な役を、ここまで嫌味無く、
そして愛すべきキャラとして演じることが出来るのは、
台本だけではなく、役者としての力量あってのものでしょう。
渡辺氏は映画役者としてのイメージが強かったのですが、
長身も相まって舞台でも映える方ですね。あと、声が良いのかな?
映像では籠りやすそうな声質との印象を持っていたのですが
耳触りが良くて、台詞がとても聞き取りやすかったです。
こうしてみると、三谷氏の舞台って、ある意味正統派なんですよね。
宝塚や新感線とは違う意味での、お約束な安定感があります。