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伝説のすぎやん

コンサート「交響組曲 ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁」に行きました。
ドラクエ30周年に乗じ、今年は未だかつてないドラクエイヤーとなってますな。

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客層は広めですが、高齢者は殆どおられず、男性の方が多かったかな。
小学生であろう子供もいて、DSを持っている方もおいででしたね。
クラシック音楽のコンサートに行くのは、実はこれが初めての体験。
正直、どうかなーと少々心配でしたが、いやはやとっても楽しかったです。

今回行こうと思った決め手は、シリーズ中一番プレイしたⅤってのも勿論、
生ける伝説の勇者、すぎやまこういちLv.85を生拝見したかったからにつきます。
本公演では演奏の合間の語りと、アンコールで一回指揮を振るって頂きましたが、
姿勢を正してきびきびと振るう後ろ姿の、なんと颯爽とカッコイイことよ……。
てか、テレビ等で拝見してもよく思うのですが、トークが妙に軽快で面白くて、
愛すべきお茶目爺ちゃんなんですよね。でもゲームオタク。でもギネス記録者。

どの曲を聞いても、ゲームのシーンがぶわっとよみがえって、感慨深いです。
序章のオープニングに「ふおおお!」となり、戦闘の音楽にテンションが上がり、
今更ですが、BGMや音楽の与える影響って、意識している以上に強いと実感。
生演奏の力強さと素晴らしさを存分に、贅沢に、堪能致しました。感動した。
クラシックの窓口として、これほど適したジャンルも無いのではないでしょうか。
オーケストラ初心者は勿論、ゲームファンには是非ともお勧めしたいです。

コスプレドール

ドラクエライブツアー、どうもグッズ販売で人が並ぶらしいとのことで、
少し早目に……と販売開始前に到着するように、家を出発しました。
ええ、すっごい行列でした。びっくりしたよー。暑かった……。
列に並びながら、開演までの余った時間どうする? と姉と話していましたが、
いやはやとんでもない、気が付けばもう上演前、慌てて席に着いたよ。

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そして前日、即席ながらもブライスさん用ドラクエ風衣装を作りました。
姉にドン引きされました。自分でも、なにやってんだと思いました。
でも当日、行列と子供連れという状態と日差しと暑さと沢山の人目に追われ、
結局撮影したのはここでのショットのみ。三、四枚しか撮ってねえっす。
モンスター達と一緒に撮影したかったのですが、流石に人が多過ぎたからな。
また後日、人目が少ない所でゆっくり撮影しようと思います。

アルーアさんとマラケシュさん、髪が丁度良い感じでしょ。

愛されて三十年

「ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー」を甥っ子君と観劇しました。
大阪城ホールに到着すると、モンスターがお出迎えしてくれました。

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長年のファン層が多いジャンルだけに、コスプレした方もおられましたね。
そして来客の年齢層は自分が思っていたよりもやや高めでした。
我が子にドラクエ英才教育を施している親子連れも多そうだったな。

流石にいろいろお金がかかっているだけあり、ショーはかなり見応えありました。
ドラクエを全く知らない姉も楽しかったようで、結構満足していた様子。
かなり早めにチケット購入したからかアリーナ席だったのですが、
舞台としては上から見下ろした位置の席の方が観易かったんじゃないかな。
でも距離が近い席のお陰で、スタンバイに背後を走る魔物の気配を感じたり、
フローラさんにハイタッチして貰ったりしたよ。一応ビアンカ派ですけどね。

ショーとしてはものすごく楽しかったので、30周年の今年だけに留まらず、
また是非とも上演して頂きたいですね。今年だけってのが勿体ないよう。
やっぱりドラクエって、みんなに愛されたゲームなんだな……と実感しました。

鏡獅子の原曲舞

久しぶりに幕見で一幕だけ歌舞伎を見ました、「枕獅子」です。
本当は三幕目を狙っていたのですが、残念ながらチケットは完売。
でも、久しぶりに華やかな舞台を観ることが出来て、良い気分転換になりました。

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そう言えば、劇場内にスーパー歌舞伎「ワンピース」のポスターがありました。
これって、例の人気漫画ですよね? こんなのも題材にするんだと驚愕。
尤も、名前こそ聞いたことあるものの、原作は全然知らないんだよな。
確か海賊の話なんですよね? 美内先生に限らず、この業界も攻めているよなー。
でも、確か宝塚でも、ゲームや漫画を舞台化していましたよね。
漫画もアニメも既に文化として浸透しているし、ドラマ化や映画かも普通にあるし、
この時代、伝統芸能とのコラボは奇異な話じゃないのかもしれませんね。

少女漫画の巨匠

あべのハルカス開催「大和和紀 画業五十周年記念原画展」へ行きました。
はいからさんファンとしては、これは外せないでしょう、やっぱり

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ビデオコーナーでは、アニメ「はいからさんが通る」の第一話や、
「あさきゆめみし」の映像コミックの上映もありました。

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「はいからさん」の有名な生イラストを目の前にした時は、正直感動しました。
絵柄にやや時代を感じますし、懐古的なフィルターも掛かってはいるのですが、
それでもやっぱりすごく綺麗で、乙女心をくすぐられてしまいます。
特に、「あさきゆめみし」コーナーの原画を見た時は、そのあまりに緻密で、
繊細で、鮮やかで、優雅で、耽美で、人間技とは思えない美しさに絶句。
もう、漫画イラストではなく、芸術としての日本画と分類するレベル。
口ぽかん状態でイラストを見ていたのは、もしかすると初めてかも知れない。
一つ一つの彩色画の、手の込み具合が尋常じゃありません。圧倒されます。
作家氏のこの作品に対する情熱が、ひしひしと伝わりました。素晴らしい。
国は文化財として原画を永久保存&管理すべきだと思うんだ、割とマジで。

グッズコーナーには、昨年予約販売されたドールも展示されておりました。
正直、衣装だけ欲しかったかなー。似たようなの、作れるかなあ。

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いやあ、実に眼福でした。時代を超えて、良いものは良いと再確認。
仕事帰りの閉店近い時間帯で、ゆっくりじっくり閲覧できたのも良かった。
年齢層は比較的高めでしたが、意外にも男性一人の来客もちらほらありました。
漫画オタクというよりは、ダンディなおじいちゃまや美大生っぽいタイプかな。
皆様とても熱心で、作品の愛され具合が感じられ、なんだか微笑ましかったです。
現在も連載を抱え、半世紀もの間現役で活動されているって、本当に凄いです。

かぶきのよるに

京都南座、九月花形歌舞伎「新作歌舞伎 あらしのよるに」を観劇。
言わずと知れた名作絵本が原作のこの舞台、主演は中村獅童丈でした。
獅童丈はNHK教育の「てれび絵本」にて同作品の読み聞かせに出演、
そしてアニメ映画でも主演役の声を担当されていたようですね。
ある意味今回の歌舞伎舞台化は、なるべくして成った結果なのかな。

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童話原作の新作とは言え、所謂歌舞伎のお約束はきちんと踏まえられています。
物語がシンプルなだけに分かりやすく、まとまりも良く、
ある種ご都合主義な展開は、歌舞伎の舞台的には寧ろ丁度良く感じられました。
特に獅童丈は、彼自身の持つ野性的だけど泥っぽさのある人間臭い雰囲気が
ちょっと気の小さい狼がぶ役に合っていて、はまり役だったと思います。
何様目線で至極恐縮ですが、獅童丈は良い作品とご縁が出来ましたね。
多分、今後も再演されるでしょうし、彼はこの役を大切にしたら良いと思う。

今回は、テレビで獅童丈のドキュメンタリーがあったのをたまたま目にし、
それを見て「一度歌舞伎って観てみたいなあ」と言った姉とのご同伴。
歌舞伎初観劇の姉も、思っていた以上に分かりやすくて楽しかった、
凄く良かったと、非常に満足した模様。日本語が綺麗、とも言っていたな。
歌舞伎初心者さんにもかなりお勧めできる、非常に良質な舞台でした。

買えばよかった

手作り市へ行ったついでに、京都の美術館へも足を運びました。
ずっと狙っておりました「マグリット展」です。
同じ美術館で半分は「ルーブル美術館展」も開催しておりましたが、
こちらは入館に二時間待ちという大盛況ぶり。
ちょっと見たいかも……とは思いましたが、行列にあっさり諦めました。

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特別シュルレアリズムが好きという訳ではありませんが、
マグリットだけは特別で、その何処か乾いたような、ユーモラスな所が好き。
特に問いかけられるようなタイトルと作品との奇妙で不思議な関係性は、
お話を書く立場から見てもとても参考&勉強になります。

今回の展示物の中、思わずびっくりしたのが氏の手掛けた某ポスターイラスト。
結構長いファンである漫画家、高橋葉介氏の描かれる女性絵にそっくりで驚き。
こんな場所でない所で目にしていたら、普通に高橋氏の作品かと思うレベル。
元々シュールな作品を描かれる漫画家さんなので、共通するものがあるのかな。

ミュージアムショップのスタッフさんが、黒スーツ&山高帽スタイルなのも要注目。
悩んだ末に結局何も購入しなかったけれど、グッズがどれも洒落てて良かったな。
特に図録は、置いているだけでも様になるような素敵っぷりだったよ。
まだもう少し期間があるし、図録購入の為にも、もう一度行こうかな。

新たな歌舞伎へ

舞台観劇に行きました、六本木歌舞伎「地球投五郎宇宙荒事」です。
今をときめく若手歌舞伎役者、市川海老蔵丈と中村獅童丈の揃い踏み、
脚本はクドカンさん、演出は三池崇史氏という、実に贅沢な顔ぶれです。

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内容は、「荒唐無稽」で「奇想天外」なエンターテイメント。
衛利庵(エイリアン)が出て、与駄(ヨーダ)が出て、地球を投げます。
潔いぶっ飛び具合に、クドカンさんらしいパロディを加えつつ、
芸達者な役者さんのアドリブも含め、終始笑いが絶えませんでした。
尚、本編にもありましたが、ガンダムは全く知らないので良く解りませんが、
特撮ヒーローに関しては、突き詰めれば歌舞伎に通じると私も思います。

海老蔵さんは今回初めて舞台で拝見しましたが、いや流石ですね。
鍛えられた身体能力は勿論、立ち回りも美しく、特に声が素晴らしい。
通りが良く、響きがあって、聞き取り易いあの声は、彼の宝だろうな。
やんちゃで果てしなく大人げ無い獅童さんも、実に立ち回りが器用で、
持ち前の野性的な雰囲気といい、改めて良い役者さんだなと思いました。

今後の梨園を背負って立つ、全くタイプの違うお二人ですが、
舞台を観ていると、歌舞伎に対する真摯な姿勢が感じられました。
……うん、まあ、私生活に関してはノーコメントですが。
昨今の中堅歌舞伎役者さんからは、歌舞伎の窓口を広めようとする
様々なチャレンジ精神が見受けられるように感じます。
きっとこれこそが、伝統として受け継がれる「傾奇」の精神なんだろうな。

永遠に普遍的な

久しぶりの観劇。「鼓童ワン・アース・ツアー ~永遠」です。
演出は坂東玉三郎氏。鼓童は「打男」に続いて、二度目になりますね。

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ダイナミックで幹が太く、全身でリズムを感じる、大迫力の和太鼓演奏。
そこにシンプルながらもしなやかで繊細な演出が加わり、とても幻想的で、
見応えのあるアートな舞台となっておりました。こういった世界観は大好物。
後半の大きな太鼓の演奏は圧巻。「おお、カッコいい!」とときめきました。

今回は、コンテンポラリー風のダンスも取り込まれておりましたね。
振り付けは坂東氏らしい、歌舞伎を思わせる見せ方や決めポーズがあり、
品があり、音楽と合わせたメリハリのある動きが綺麗で見応えがありました。
和太鼓演奏の舞台って時々歌が織り込まれるケースもありますが、
そこで空気ががらりと変わって、妙に浮いた空気になりがちなので、
個人的にはこういったジャンルや型に嵌らないダンスの方が断然嬉しいです。
もっと観たかったし、今後の公演でも、どしどし取り入れて頂きたいな。

ある意味原始的な音楽なので、傍で思われているよりもずっと窓口が広く、
老若男女国籍を問わず、理屈や知識も必要なく、誰もが同様に楽しめます。
沢山の方々に見て頂きたい、とても上質で素敵な舞台でした。

つまりエッグは

NODA・MAP公演「エッグ」を観劇してまいりました。

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設定、めくるめくどんでん返し、くるくる変わる時代、スピード感、言葉遊びなど、
全体的に初期の遊眠社を彷彿とさせる舞台で、わくわくしました。
最初の謎めいたやりとりをクライマックスで成程と思わせる手腕といい、
一つの台詞を幾通りにも解釈させる脚本といい……いやもう、敬服しております。
ナース姿と白衣姿の転換、選手交代と身代わり、塗り替えられる「記録」、
一見コラージュのようにばらばらでカオスじみているのですが、
振り返ると全てが繋がっていて、何処にも無駄がありません。
野田氏の細やかな計算高さは、種明かしされると、本気で愕然とします。
多分、気が付かなかった細かな部分全てにも、ちゃんと意味があるんだろうな。

ただ作品としてはさておき、物語に関しては、個人的に好みではありません。
政治色が強い作品に、ちょっと「うーん?」と思ってしまうクチでして、
同じ理由で三谷氏の「国民の映画」も苦手だったりします。
戦争ネタが苦手という訳でなく、絶対悪の存在に「?」となるんですよね。

そしてお願いですから、野田さん、関西での公演、もっと増やしてください(涙)。
東京のみ公演が多すぎです、チケットがなかなか取れません、抽選で外れます、
贋作桜の森を再演して下さい、現在の日本を代表する天才演出家なんですから、
同じ時代に生きた舞台好きとして、もっと恩恵に預からせて下さいよ、もう。

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