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逃避行の果てに

はいからさんとドール繋がりで、こんなものを発見しました。
すんごい昔のコミックスなのに、こんな企画があるのがびっくりです。

はいからさんが通る ロマンティックドール

おかっぱの出版社バージョンの方が、個人的に原作に登場する中で、
ウェディングドレスと並んで好きな衣装なのが何気に嬉しいな。
いや、購入予定は無いけどね。ブライスでの販売だったら欲しいかもな。

さて、以下、妄想。ジャンル違い要注意。
ヘタリア、菊ユル、はいからさんパラレルの続きです。



最悪の出会いをしたユル姉さんと菊さん。
婚約者だと言われても、当然ユル姐さんは納得しません。

ユ「冗談はやめてくれ、親父」
フ「冗談ではない、これはお前が生まれる前から決まっている事だ」
ユ「生まれる前って……あいつは東洋人だろ? どんな繋がりがあるんだよ」

時は鎖国時代。オランダ人と偽って、日本に向かったドイツ人外交官。
しかし嵐に遭い、船が難破したところを、日本の武家の船に助けられます。
オランダ人で無いことを悟られますが、それでも彼を助け、力になり、匿い、
そんな生活を送る中、その武家の一人娘と密やかな恋仲になるのです。
しかし時代は二人の恋仲を許さず、涙の別れの際に、二人は約束を交わします。

ギ「今はこんな時代だから、一緒になることは出来ねえけど」
ギ「でもいつか。お前の国の鎖国が終わり、国交を結べるようになったら」
ギ「俺の国とお前の国が、共に対等な時代になったら、その時は」

桜「私の家と貴方の家を、両家を一つにすると……お約束いたします」

尚、回想映像はギル君と桜さんでお送りします。
その後日本開国。国交樹立後、連絡が取れた両国は双方とも男児だった為、
更にその次の世代として、ユル姉さんと菊さんに白羽の矢が当たったのです。

ユ「そんな時代錯誤な……」
フ「彼は、私の目から見ても確かな男だ。お前も気に入るだろう」
ユ「気に入る訳ねえよ、あんな奴っ」
フ「これはもう決定したことだよ、ユールヒェン」

冗談じゃねえと憤慨するユールヒェンに、ひょっこり顔を出したのが、
弟の親友でバイルシュミット家に遊びに来ていたフェリシアーノちゃん。

フ「あれえ、ユールヒェン、機嫌が悪そうだねー」
ユ「フェリシアーノちゃん!! なんだよ、遊びに来ていたのかよ」
フ「うちにおっかない家庭教師が来ててさ、怖いから家出してきちゃったー」

ねえねえ、ルート、何処にいるのかなあ。
可愛くて癒しの元、フェリちゃんの言葉にピンとくる姐さん。

ユ「それだ、フェリちゃんっ。俺様と駆け落ちしようぜーっ」

そんなこんなで、駆け落ち決定。尚、フェリちゃんは、ルート君と同じ歳。
花も恥じらうオトシゴロの姐さんとは三つ年下の十四歳です。まだ子供。

フ「えええーっ、駆け落ちって。待ってよ、ねえ、ルートー」
ユ「ちょっと親父を脅すだけだから。なあ、頼むよ、フェリちゃん」
ル「二人だけで行かせるのは心配だから、俺も付き添おう」

こうして、どうしてこうなった系三人組の、逃走迷走劇。
夜のベルリンを三人で歩くのですが、その道中。

フ「ねえ、俺、お腹空いちゃったよ」
ル「む、フェリシアーノ。だらしがないぞ」
ユ「そういえば、夕飯を食いっぱぐれちまったな」

ひとまず三人は手近なパブに入ります。勿論、ここでビールを飲む訳だな。

ユ「よーし、盛り上がって来たぜー」
ル「初めて飲んだが、美味いな。おかわりだ」
フ「ち、ちょっと。ユールヒェンてば、飲み過ぎだよ。ルートもー」

ほろよく飲んでいると、開いたドアから入って来るのは、菊さんとその仕事仲間。
このお店、どうやら近くに軍関係の施設があるようで、客層も軍関係者が多め。
思わず身を小さくするユル姐さん達に、近くのテーブルの客たちの話が届きます。

モ「こんな所に、東洋人が偉そうに」
モ「閣下のお気に入りだからって、生意気な黄色い猿が」
モ「こっちが皮肉を言っても、いっつも無表情で聞き流しやがるし」
モ「何を考えているのか、わかりゃしねえ」

新参の菊さんは、東洋人であることも相まって、一部では煙たがられている模様。
感じ悪ぃな、こいつら。話の流れを聞いていると、自業自得だろうに。
つまり、あいつがしっかり者の有能で、てめえが馬鹿な無能だからだろうが。
こういうの、マジムカつくぜ。あいつも苦労してんだな。

モ「ひょろひょろで細っこくって、女みてえなツラしてやがる」
モ「フリードリヒ上官やお偉いさんに、どうやって取り入ったのやら」
モ「あの綺麗なお顔だ、さぞや上官もお楽しみなんだろうよ」

だんだん下世話な方向へ盛り上がる会話に、ユル姉さんがブチ切れます。

ユ「女の腐ったのみてえなのはてめえらだろうがっ」
ユ「あいつは、あれでも結構強いんだっての」
ユ「てめえらの被害妄想で、親父やあいつを穢すんじゃねえよっ」

酔いに任せて、ビールジョッキを彼らにぶちまけるユル姐さん。
そこで漸く、菊さんも彼女達の存在に気が付きます。

菊「ユールヒェンさん?」
ユ「てめえもっ。言われっぱなしじゃなくて、ちっとは言い返しやがれっ」
菊「危ないっ」

殴り合いの喧嘩に、加勢する菊さんと、菊さんの連れの軍人さん達。
見物人も加わって、どんどん大きくなる騒動。
警察がやって来た気配に、一同散り散りに逃げることに。

菊「ユールヒェンさん、こちらへっ」
ユ「放せっ、俺様はフェリちゃんと駆け落ちの最中なんだっ」
菊「言う事を聞いて下さいっ」
ユ「(本気で怒られて、びっくり)」
菊「貴方がこんな所で逮捕されれば、御父上の立場はどうなりますか」

早くこちらへ。手を引かれ、結局そのまま逃げるようにして、家に帰宅。
一夜が明けて、酔いが醒めた所で、フリッツ親父に叱られつつ、
でもまあこれで、あの男も呆れて自分を嫁にしたいと思えねえよな。
あっちから婚約を断ってくるだろうと思いきや。

フ「いや、彼はお前をとても気に入ったそうだ」
フ「勇ましく、美しく、とても素敵な女性だと言っていたよ」
フ「この縁談は、彼も随分乗り気になってくれているようだ」

ユ「はあ? なんでだよーっ」

こうして、二人の婚約は、とんとん拍子に進むのでした。



そうか、ブライスバージョンのはいからさんを待つのではなくて、
ブライスさんにはいからさんの衣装を着せればいいのか!
とは言え、手芸、昔っから苦手なんだよなー。
手先が器用なら、衣装の自作するんだけどなー。

独逸はいから娘

今更ですが、「はいからさんが通る」の妄想をしてみました。
定期的に訪れる、古典少女漫画妄想。いや、好きなんですよ。お約束ネタ。
個人的にガラかめ、ベルばら、はいからさんは、三大少女漫画金字塔です。

以下、妄想。ジャンル違い要注意。
ヘタリア、菊ユル、はいからさんパラレルです。



これはやっぱり菊ユルでしょうね。舞台は日本ではなく、ドイツになります。
おきゃんで現代的思考のユル姉さんと、ドイツに留学中の日本軍人の菊さん。
時代は明治の頃。出会いはやっぱり、あの伝説のシーンからはじまります。
通学路、並木通りを自転車に乗ってて、蜂に驚いて見事に転んだユル姉さん。

ユ「いってーっ」
菊「大丈夫ですか?」

こちらではあまり見かけない東洋人の彼に、驚くユル姐さん。

菊「お手をどうぞ。立てますか?」
菊「こちらの女性はとても活動的だとは聞いておりましたが」
菊「慣れないものを無理に乗り回すのは、やはり危険ですよ」

なんだこいつ。なんだこの言い方。俺様、ホントは自転車得意だっつーの。

ユ「結構。これくらい自分で……」

差し出された手にそっぽを向いて、自転車のハンドルを手に、
小鳥のようにカッコ良く毅然に立ち上がり、サドルに乗ろうと足をかけるけど、
なんとハンドルが取れてしまって、足を空振り地団駄を踏むユル姐さん。
それを見て、思わず吹き出す菊さん。

菊「(笑いが止まらない)いえ、その、し、失礼っ」
ユ「(むっかー)俺様が止めて差し上げましょうか」
菊「ど、どうやって?」
ユ「こうやって」

菊さんに平手打ちをするユル姐さん。それに驚いて、漸く笑いが収まります。
尤も、ユルさんなら平手と言わず、拳が出そうですけどね。

ユ「東洋ではいざ知らず、これがドイツの流儀だ」
ユ「女性を笑うなどと、エチケットに反すると思うがな」
ユ「お前みたいな奴がいるから、女性の地位が向上しないんだよ」

また随分とじゃじゃ馬な……こちらの女性は、随分と気が強いようですね。
まあ、確かにこちらも無礼だったと言えばその通りですが。
叩かれた頬を擦りながら、ふらふら自転車を漕ぐ後ろ姿を見送る菊さん。
なんなんだ、あの東洋人は。まあちょっと可愛らしい顔をしていたけど、
まだ子供の癖に……でも、軍服を着てたな……あれ? 子供じゃねえの?
憤慨しながらも、珍しい東洋人の事が忘れられないユル姐さん。
とまあ、そんな最悪の出会いをした二人。

さて、ユルさんが学校から帰宅すると、屋敷に客が来ております。
フリッツ親父に呼ばれ、珍しいなと思いつつ、応接室へ行くと。

ユ「なんだ、親父」
フ「ああ、ユールヒェン。お前もきちんと挨拶しなさい」

菊「(今朝のじゃじゃ馬)」
ユ「(今朝の笑い上戸)」

菊さんは、古い家柄に生まれた、ドイツに留学中の日本陸軍軍人さん。
しかも、バイルシュミット家とは深い縁があったりします。

フ「ユールヒェン、彼に我が家の庭でも案内しなさい」

日本のお見合いでは定番の言い回しですが、ドイツではどうなんだろう。
押しやられるように二人きりにされて、微妙な空気を感じつつ、
首を捻りつつ、それでも言われるままに庭を案内するユール姐さん。
途中で一旦少し席を外し、戻って来ると、菊さんはベンチでうたた寝しています。
なんだこいつ。軍人の癖に無防備な。てか、マジで子供みてえな面だな。
如何にも育ちの良いお坊ちゃん風だし、細身だし、小柄だし。
親父は随分買っていたけど、こんなんで、軍人なんてやっていけんのかよ。
よーし、俺様が試してやるぜ。ニヨッと笑い、剣術練習用の剣を手に持って。

ユ「隙ありっ」
菊「うわっ」

ユル姉さんの剣を、なんとか腰の剣で受け止める菊さん。

菊「いきなり不意打ちとは卑怯なっ」
ユ「東洋のサムライとやらは、常に油断をしないと聞いたが?」
菊「女性を相手に、剣など向けられませんよ」
ユ「女だと思って甘く見ると、痛い目見るぞ」
菊「……では、真面目にお相手しましょう」
ユ「へえ……お前、なかなか強そうじゃないか」

こうして庭で剣の試合を始める、菊さんとユル姐さん。
それに気付いたフリッツ親父が慌てて発したのは、衝撃の真実。

フ「止めなさい、ユールヒェンっ」
フ「彼は、本田君は、お前の許嫁なんだぞっ」

ユ「……はあ?」

呆気にとられるユル姐さん。思わずぽかんとする彼女に。

菊「隙あり、一本っ」

初めて剣術で負けたユル姐さん。どういう事だよ。それに許婚ってなんだよ。
しかも、相手は東洋人? 知らねえよ。聞いてねえよ。てか、初めて負けたよ。

ユ「悔しいーっ」

そこからはじまる、二人の恋物語ってか?



物語そのまんまの流れですが、全く違和感が無いぞ。
健気で女だてらな紅緒さんと優しく穏やかな少尉はユル菊っぽいですが、
話の流れ的にはギル桜でも面白くなりそうなんですよね。

スローなライフ

庭の隅に、ミントの葉が生い茂っていたので、一気に刈り取りました。
半ば、雑草。少しだけ植えたのが、気が付けば群生してしまった系。
同様にレモンバームもわさわさしていたので、殆どカットしました。
折角なので、虫被害のないものは、洗って広げた新聞紙に並べて乾燥。
オリーブオイルに漬けて、後日ミントソープを作るつもりです。
裏手でドクダミがいっぱい蕾を付けていたので、これも使おうかな。

こんな、スローライフ系菊ユルギル桜四人家族ネタがあるんですけどね。
大学助教授の長男菊さんと、体の弱くて手作り作家さんの末っ子桜ちゃん、
諸事情で一緒に生活している、義兄弟の次男ギルベルトと長女ユル姐さん。
駅からスーパーカブで三十分ぐらい掛かりそうな田舎の古い日本家屋に、
のんびり畑を耕しながら生活する、訳アリの四人兄弟。尚、それぞれに矢印付。
庭には果樹を植えて、鶏小屋があって、少し離れた所に畑と田んぼがあって。
春にはみんなで古い家をあちこち修理や改装をしたり、庭を改造したり。
夏には寝床に蚊帳を張って、縁側越しに飛び交うホタルを眺めたり。
秋にはハイキング気分で、近くの山に栗拾いや山菜摘みに行ったり。
冬には煙突付きのだるまストーブで、クーヘンやパンを焼いたり。
基本的に、安定した一定収入があるのは菊さんのみ。毎日、スーツで通勤します。
桜ちゃんはやたらと保存食を作りそう。ジャムとか、味噌とか、梅干しとか。
ユル姐さんはハーブとか植えてて、それでソープとかシャンプーを作ったり。
毎週日曜日はギルの運転する軽トラで、一週間分の食材をまとめ買いに行ったり。
某リトルフォレストばりのリアルでやや泥臭さのある、でも何処かゆるい田舎生活。
モンペ&ほっかむり&長靴桜ちゃんって可愛いと思うのですが、如何でしょうか。
尚、この桜ちゃんもユル姐さんも、虫ごときでは全く動じません。強いです。
腕に止まるアブは手の平で叩くし、青虫を指で摘まむし、害虫は長靴で踏みます。
ゴキブリにさえ動けなくなるのは菊さん。ギルはニワトリの解体だってするよ。

オフ本に……とも考えたのですが、起伏が薄い単調な内容になりそうで、
どうも「本」としては不向きであろうと却下。ショートショートの連作向けだな。
機会があれば書いてみたいネタ、リストだけはどんどん増えております。

デスビーム炸裂

DB映画が好評の模様ですね。まさかのフリーザ様復活だもんな。

以下小ネタ妄想、ジャンル違い要注意。
DB、悟チチ&ベジブルです。



ベジータさんと悟空さの奥さんの話。

ベ「大体貴様の嫁なぞ、口うるさいだけの、田舎者くさい女じゃないか」
悟「チチの事か?」
ベ「まあ、貴様も田舎者くさいから、お似合いと言えばお似合いだな(嘲笑)」
悟「そっかあ。オラとチチ、お似合いかあ。ははっ(素直に喜ぶ)」

多分、悟空さに嫌味を言っても無駄だと思う。

べ「その点ブルマは都会的で、頭も良い」
ベ「ま、地球人にしては見栄えも悪くはないし、なかなか使える女だな」

ナチュラルに惚気るベジータさん。

悟「でもあいつ、飯が作れねえんじゃねえか」
ベ「ふん、そんなものは、使用人にやらせれば良いことだ」
悟「ふーん……オラやっぱ、うめえ飯が食いてえなあ」
べ「腹など、満たされればそれで良いっ」

ク「え、18号? 結構料理が上手だけど」

ク「ああ見えて、すごく家庭的なんだぜ」
ク「そっけないように思われがちだけど、すげえ優しいとこもあるしさ」
ク「美人だけど、可愛いとこもあって。でもしっかりしててさ」
ク「いやあ、俺には出来た嫁だよ、ほんっと」

この三人の中で、一番良い旦那なのは断然クリリンだと思う。



メッツのCMを見た時は、思わず「フリーザ様……」と画面に釘付けでした。
因みに、普段創作をする時は全くBGMを掛けないのですが、
時々書き始める前のテンションを上げようとして聞いていたのは、
マキシマムザホルモンの「F」でした。我ながら謎チョイス。

そのポジション

マイ二次創作を振り返って、ふと考えたこと。
妄想という訳ではありませんが、
以下、ジャンル混合&カプ混合、要注意。



二次創作でお話を書く際、メインに取り扱うカプによって、
自分的に動かし易い立ち位置のキャラと言うのが存在したりします。
こう、絶妙な立ち位置で、カプの関係を理解してくれていそうで、
CPキャラ二人に対して嫌味が無くて、何気にフォローできる、そんなキャラ。
あくまでこれは、書き手の主観に寄るものだったりしますけどね。

封神・楊太→太乙さん
DB・悟チチ→ピッコロさん
ヘタリア・普日→フランスさん

楊太さんは玉鼎師匠と公主もそうですね。天化もかな。
悟チチは原作的にはクリリンがその立ち位置になるのでしょうが、
個人的には断然ピッコロさん。堂々の一位。不動です。
普日はフラ兄ちゃんが一位ですが、悪友のポジションは扱いやすいですな。
そしてそれと同じレベルで、ドイツさんとイタちゃんもバランス取りやすいな。
但しこれが普日じゃなく枢軸の括りになれば、師匠が正にその位置になります。

勿論、これは超個人的なもの。そしてそれが文章に反映されているかは謎。
こういうのは、書き手さんによって、いろいろ違ってくるのでしょうね。

おやつ代表選手

冷蔵庫にあるプリン、食べても良いですよ……ってフレーズを思い出して。
以下、小ネタ妄想。ジャンル違い要注意。
ヘタリア、普日です。



日「プロイセン君、冷蔵庫のプリン食べたでしょうっ」
普「(びくっ)お、おう……」
日「もー、何で食べちゃうんですかっ。折角の貴重な限定プリンを」
普「だって……すげえ、腹減ってたし」
日「私、あれ食べるの、凄くすっごく楽しみにしていたんですよっ」
普「わ、わりぃ」
日「テレビでも雑誌でも人気で、一日個数限定販売で、並ばなくちゃ買えなくて」
普「そうだったのか」
日「高級卵と和三盆と濃厚ミルクをふんだんに使用した、贅沢プリンなのに……」
普「……あー、でもあれ、そう言うほどだったぜ」
日「(涙目できっと睨む祖国)」

普「だって、お前の作るプリンの方が、断然美味かったからな」



大人も子供も、皆大好きプリン。勿論、甥っ子君も大好きです。
簡単なのでたまーに甥っ子君のおやつ用にと家で作るのですが、
卵&牛乳&砂糖しか使わないお手軽さにも関わらず、
デパ地下のお高いプリンよりも美味しいと言ってくれます。姉が。
褒められるのは嬉しいけど、本命からの芳しい反応は未だ得られておりません。



普「(冷蔵庫を覗いて)あ、手作りプリン、入っている」

いやされたいよ

ジャンプ+妄想。漸く祖国が出てきて、嬉しい嬉しい。枢軸可愛いです。
そして、相変わらず変な所に目が行ってしまいます。
今回すげえ気になったのは、祖国が持っていた「おしるこ」缶。
あんこ好きとくれば、師匠をまず連想する辺りが、普日領のお約束。

以下、妄想。ジャンル違い、カプ違い、要注意。
ヘタリア、普日、ほんのりロマ日です。



営業スマイルでプレゼンをした祖国ですが、連日の激務でお疲れモード。
漸く終わって、一人休憩ルームに向かいます。

ふー、疲れました。こんな、人前で発表したりするのって、苦手なんですよね。
ここ数日、殆ど家に帰っていませんけど、預けているぽち君は元気でしょうか。
家に帰っても、掃除とか、洗濯とか、全然していませんでしたよね。
あー、散らかりっぱなしの、ぽち君も迎えてくれない家に帰るの、辛いです。
いっそ、玄関にパソコンでも置いておきましょうか、入って直ぐの、真正面に。
鍵を開けたら自動で電源がオンになって、画面がが立ち上がって、
で、嫁が笑顔で出迎えてくれて……これは、良いかもしれません。
誰かにお帰りなさいって言って貰えると、癒されるじゃないですか。
そうなると、扉を開けるタイミングと距離から、
立ち上がりと画面表示の時間を短縮させる必要がありますか。
別に嫁じゃなくても、例えば単身赴任の家族と繋げるとか、独居老人とか、
帰宅したタイミングで繋がる通信機能とか。ああ、防犯にも使えそうですよね。

……等と、取り止めの無いことをつらつら考えるくらい、疲れております。
自販機で何を飲もうか考えて、そろそろ寒くなって来たので、ホットが増えてて。

あ、おしるこなんて入っています。一年ぶりに見ました。甘いの欲しいです。
糖分は疲れた頭にも良いですからね……って、
どなたが最初に教えて下さったんでしたっけ。
あ、そうか。開国の頃、留学に行った時、師匠が教えて下さったんですよ、確か。
あんまり根を詰めるこちらに、そう言ってわざわざ手作りのクーヘンを頂いて。
甘くて、しっとりしてて、卵とバターがたっぷり入ってて、
外国のお菓子はこんなに美味しいのかって驚きましたっけ。

プルトップを開けて、こくりと一口、ほっと一息。
壁に頭を持たれかけて、脱力して。

プロイセン君、あんこ好きでしたよね。欧米では、苦手な方が多いのに。
お饅頭とか、羊羹の食べ比べをしたり、おはぎも好きで沢山食べてましたね。
気まぐれみたいに時々来ては、蔵とか家の掃除を手伝って下さって。
プロイセン君が居てくれたら、部屋が散らかることはないでしょうね。
まったく、爺はしょうがねえなあ……とか言いながら、でもきっちりしてますし、
綺麗好きだし、意外に細かい所に気を配って下さるから、頼りになるんですよね。
やっぱり根っからのお兄ちゃんですよね、あんな世話好きな所は。
ドイツさんはプロイセン君の事を過保護だって言ってましたけど、
でも、誰かに過保護なくらい心配して貰うのって、
してくれる人がいるのって、本当はすごく貴重なことなんですよ。
多分ドイツさんは、生まれてずっとそんな人が当たり前に傍にいるから、
そのことに気が付かないのかも知れませんが……いえ、
あれは案外、彼なりの照れ隠しだったりするのでしょうか。
でも、良いなあ。羨ましいですね。

何となく、自分を振り返って切なくなる祖国。
じわ、と涙腺が緩んで、誤魔化すように壁に肘をついて、視線を落とします。

私も、お世話して貰いたいです。こんなにたくさん頑張って疲れた時ぐらいは。
綺麗に掃除した家に帰って、ぽち君と一緒にお帰りなさいってお出迎えてされて、
あったかい家庭料理とか、太陽の匂いのするお布団が、ちゃんと準備されていて、
疲れただろ、お前はよく頑張ったなって、頭なでなでしてもらいたいです。
良いなあ、会いたいなあ……プロイセン君に会いたいなあ。癒されたいなあ。

イ「日本、お疲れだー」
日「あ……イタリア君。これはお恥ずかしいところを……」

つまり、こういう流れだったんですね。自分に都合よく考えるの、すげえ得意です。

イ「俺、褒めるの下手かなあ」
ド「あれは日本なりの喜びの表現だぞ」
イ「そうなの?」
ド「ああ、兄さ……兄貴もそう言っていた」
イ「プロイセンが?」

そして、その夜。帰宅して、玄関で驚愕のまま立ち尽くす祖国。
あれ、なんでここにぽち君がいるんですか? それに、どうして?

プ「おー、お帰り。ぽち、引き取ってきておいたぞ」
日「な……ん、で、プロイセン君がここに?」
プ「お前がかなり疲れているようだって。ヴェストが。まーた無理したんだろ」
日「えっ、ええっ?」
プ「部屋も散らかっていたし、お前にしては珍しいな。余程大変だったか」
日「(お部屋が片づけられています……お洗濯物も。ご飯の匂いも)」
プ「良いプレゼンだったって言ってたぜ。流石日本だって。やるじゃねえか」

ほら、早くスーツ脱いで、着替えて来いよ。それとも、先に風呂に入るか?
わしわし頭を撫でられて、思わず涙目になる祖国。そんな祖国にうろたえる師匠。
ロマ日好きなら、おはぎの御裾分けをして貰っていたロマーノさんってのもアリ。

ロ「おせーぞ、てめえ。俺様の特製ディナーが冷めちまうじゃねえか。ちぎー」

きっと、濃厚なむちゅーで迎えてくれて、ついでにコーヒーも出してくれるはず。
そして、日々頑張る祖国に伝えたい言葉。

プ「まだまだ力不足ですって言う、お前の向上心は悪くねえけどよ」
プ「でも、もうちっと素直に喜んでも良いと思うぜ」
プ「んでもって、もっと頑張った自分を褒めてやれよ」
プ「でないと、疲れるだけだろ」
プ「ま、仕方ねえから、今日のところは俺様が褒めてやる」

プ「疲れたろ、よく頑張ったな、日本。ほら、来いよ。撫でてやるぜ」



癒されたいのは、自分かも知れません。
でも、萌えに癒されていたりもします。
病気ですね、疲れているんですね、そうですね、さっさと寝よう。

ウヰスキー物語

朝ドラ「マッサン」パロ、その2。
相変わらず、ネットのまとめを見ながら書いています。ちゃんと見たいな。

以下、妄想。ジャンル違い要注意。
ヘタリア、菊ユルです。



ドラマは、結婚した二人が日本にやって来るところからの話だそうですね。
夢を追いかける菊さんと、印象とは裏腹に、健気で内需の功なユル姐さん。
そして、隙あらば何気にいちゃいちゃ夫婦。あつあつやねー。

湾「ネエネエ、ユールヒェンさんは、菊さんの何処が好きなノ?」
ユ「(んふふ~と笑って)全部スキ」

好き好き大好きだぜ、イッヒリーベディッヒーとじゃれるユル姐さんに、
ほっぺに手を当てて照れつつも、やっぱり嬉しい菊さん。初々しいな。

異国の嫁なんてと、日本の家族に結婚を認めてもらえないユル姐さん。
挙句、菊さんの婚約者まで現れます。勿論、菊さんは全く知りませんでした。

ユ「あいつは、菊の事が好きなんだ」
ユ「でも、俺の方がもっともっと菊の事、好きだ」
ユ「だから、負けねえよ」

辛い思いをする奥さんに、やっぱり二人でドイツに帰ろうかと菊さんが提案すると。

ユ「ホントは帰りたい。親父に会いたい、今すぐ」
ユ「でも帰れねえ。どうしてだと思う? お前の夢を叶える為だろっ」
ユ「今更ドイツに帰っても、行くトコなんてある訳ねえよ」
ユ「家族も、故郷も、全部捨てて、お前に、お前の夢についてきたんだっ」
ユ「お前が日本でウイスキーを作る、その為に二人で日本に来たんだろっ」

健気なユル姐さんに泣けますな。良い嫁だよ、全く。
ドラマでは和食を作るのに四苦八苦するエピソードもありましたが、
意外に器用なユル姐さんはあっという間に習得しそうだな。
実際の竹鶴夫人は漬物を漬けたり、日本人よりも日本人らしいと言われた模様。
糠漬けするユル姐さんってのも良いな。糠臭い姐さんか、新たな魅力発見。

ユ「……お前最近、愛してるって言わなくなったよな」
菊「えっと……日本人はそういう事、あんまり言わないんですよ」
ユ「でも、ドイツではちゃんと言ってたろ(ぷっぷくぷー)」
菊「……愛し(咳払い)……イッヒリーベディッヒ」
ユ「んー、聞こえねえな(ニヨニヨ)」
菊「(耳元で、そっと)愛しています、イッヒリーベディッヒ」

ここでスーパーいちゃいちゃタイム。尚、ベットに引きずり込むのはユル姐さん。
おいてめえ、今夜は寝かせねえからな、てな感じで。安定の肉食系女子。
この二人の住居、狭い長屋家屋の畳の部屋にベットを二つ並べて寝ていたり、
ダイニングテーブルを置いたりするミスマッチ感が妙に可愛いですな。

そうして菊さんは、サントリーの社長と出会います。
いろいろ意見が食い違いつつも、ウイスキー製造を目指す者同士の二人。
そしてここで、かの有名な赤玉ポスターですよ。例の半ヌードのね。
素晴らしいポスターに驚く菊さんに、次の広告の話を持ち掛けるのですが。

ユ「どうした、菊。なに、怒ってんだ?」
菊「良いですか、もう絶対にあの大将とは会っちゃ駄目ですよ」
ユ「大将……ああ、あの社長か?」
菊「あの人、ユールヒェンさんをポスターのモデルにって言うんです」
ユ「あー。なんか、話が見えねえんだけど」
菊「冗談じゃありませんよ。人の奥さんをなんだと思っているんですかっ」

ドラマでは結構夫婦喧嘩していますよね。
喧嘩した翌日、いつまでも起きてこないユル姐さんに。

菊「えっと……ユールヒェンちゃーん、朝ですよー。朝ご飯食べませんか」
ユ「(布団に丸まり)オレサマ、ガイジンナンデ、ニホンゴワカリマセン」

きーっと怒って、ベットの上で一人足をじたばたする姐さんは可愛いと思う。

ユ「菊のアホ。ドアホ」

姐さんが怒ると、菊さんは一人おろおろと戸惑ってしまいそうだな。
で、そんな態度や言葉足らずな反応に、更に姐さんが苛立つことになりそう。
でも、菊さんは不器用なりに、決めるところは決めてくれる人だと信じている。

菊「ユールヒェンさんのいない人生なんて、考えられません」
菊「その……日本は、亭主関白の国なんです」
菊「この手、絶対に離さないで下さい」

ユ「……おうっ」

例のおでこごっつんこのポスター、どなたか描いてくださいマジお願いします。



この時代、日本は世界にあるいろんな良いものを取り入れようと
必死に奮闘していたんですよね。
勿論綺麗ごとではなく、ドラマのように良い話や成功ばかりではないでしょうが、
それでもひたむきな姿勢は素晴らしく、そしてとても尊い。
先人のそんな努力の元、今の日本があるんですよね。

ウヰスキーの父

朝ドラ「マッサン」パロです。この手の題材はすごく好き。
でも実の所、ドラマは全く観ておりません。朝ドラの名を借りた別物です。
ネットでのまとめを見ながら書いているので、いろいろと間違っております。

以下、妄想。ジャンル違い要注意。
ヘタリア、菊ユルです。



場所はとりあえず、ドイツ。ウイスキーがテーマでも、ドイツ。
親戚や友人を招待したバイルシュミット宅のクリスマスパーティーに、
一人の東洋人が招待されます。それが運命の二人の、最初の出会いになります。

菊「あ、どうも。初めまして(ぺこり)」
ロ「私が呼びました。彼は、同じ大学の友人ですよ、お馬鹿さん」
ユ「ニホン人? ……ふうん」

初めて間近で東洋人を見るな。で、ニホンって、何処にあるんだ?
てか、女っぽいって程でもねえけど、こっちの男に比べてなんか線が細いよな。
肌綺麗だし、黒髪さらっさら。あ、でも意外と指は太いんだな。
物珍しく見てはいるけれど、特に会話を交わす事も無くパーティーは進行。
この地方には、切り分けたクリスマスケーキの中に指ぬきが入っていた女性と、
銀貨が入っていた男性は結婚して結ばれるとの言い伝えがあります。
盛り上がってきたところで、切り分けたケーキをそれぞれ食べていると。

ユ「あ……入ってた」
菊「銀貨が……」

ヒューヒュー冷やかすメンバーに、むっとするユル姐さん。

ユ「こんなの、ただのお遊びだろっ」
菊「そうですよ……すいません、バイルシュミットさん」

私の所為でからかわれてしまって。チビな東洋人相手に、気分悪いですよね。
申し訳なさそうに謝る菊さん。いや、別に、お前が悪い訳じゃないだろうに。

ロ「彼は真面目で、優秀で、とても優しい人物です」
ユ「なんか、弱っちろそうだけどな」
ロ「ああ見えて、彼は柔道の達人ですよ」
ユ「なんだそれ、ニホンの武術か?」
ロ「まあ、私に言わせれば、貴方には勿体ない人ですね」

大学で勉強しながら近くのウイスキー工場で働いているとの話を聞いて、
ちょっと気になったユールヒェンさんはそこへ行ってみることに。
そして工場にて、何やら熱心にノートを取っている菊さんを発見。

ユ「(背後からひょっこり)なにやってんだ」
菊「(びっくり)うわっ、あ、いえ。ちょっとメモを……」

見ると、ノートにはペンでびっしりと書かれた工場のスケッチとメモの記載。
これが後に言う、竹鶴ノート。でもここでは本田ノート。
すげえ、こんなに細かく書いてんだ。ローデリヒが真面目って言ってた訳だな。
感心して菊を見ると、思った以上に近い位置。あ、耳朶可愛いな。

菊「あの……なに見ているんですか」
ユ「お前の横顔(じー)」
菊「はあ……」
ユ「なんつーか、俺達の顔と、やっぱ違うよな」
菊「そりゃ、西洋人の方々に比べると、鼻も低くて、平べったいですよ」

確かに平べったいけど、なんかエチゾチックで、でも造作は整っているよな。
まじまじと横顔を観察していると、だんだん顔が赤くなる菊さん。

菊「その、あんまり見ないで下さい」
ユ「なんでだよ」
菊「貴方はとても美しいから……その、そんなに見られると恥ずかしいです」

顔を赤くしてそう言う菊さんに、思わずつられて赤くなるユル姐さん。

ユ「……アホ」

朝ドラでエリーさんが拙い日本語で「アホ」というのが、ちょっとかわいい。
そんなこんなで、気が付けばしょっちゅう遊びに来るようになります。

ユ「お前、遠い国から、良くこんな所まで来ようと思ったな」
菊「どうしてもやりたいことが……夢がありますから」
ユ「夢?」
菊「私は日本で、日本製のウイスキーを作りたいんです」

ウイスキーの魅力に取りつかれた菊さんは、
働きながらその製造法を学んでおります。
ジャパニーズドゲザを繰り広げつつ、押しかけるように工場に来る菊さんに、
最初は周りの皆も変な奴だと胡散臭く見ておりましたが、
勉強家で、熱心で、探求心旺盛な彼を、今はすっかり受け入れております。
そして、そんな菊さんの人柄に惹かれていくユールヒェンさん。
でも留学生である菊さんは、いつかは日本に帰らなくてはいけない人なのです。

菊「二か月後……日本に帰ります」
ユ「……そっか」

ショックを受けつつ、来るものが来たかと、笑顔で見送ろうとするユル姐さんに。

菊「ユリアさん、私と結婚して下さいませんか」
菊「貴方と一緒に居られるなら、私はこの国に残っても良いと思っています」
菊「ウイスキー造りは、この国でも出来ますから」
菊「私は、貴方と離れたくありません」
菊「私は、貴方を愛しています」

尚、会話はドイツ語。日本語でなら「愛している」って言えない、それが日本人。
びっくりするユールヒェンさん。でも姐さんは、菊さんの夢を知っています。

ユ「お前は、日本でウイスキーを作りたいんだろ」
ユ「日本で、日本製のウイスキーを作るのが夢なんだろ」
ユ「だから……俺が日本に行く」
ユ「お前と夢と一緒に生きてやる。お前の夢の手伝いをしてやる」
ユ「俺様を、一緒に日本に連れて行きやがれ」

半ば駆け落ち同然で日本にやって来た、酒屋の息子の菊さんとユル姐さん。
キャッチフレーズは「二人で生きて行こうと決めました」。
ユル姉さん、ドイツのウイスキー会社の社長令嬢でも良いかもな。



写真で見るマッサンとリタは、如何にもあの時代のモボ&モガ風で素敵ですね。
まあ確かに、洋行帰りだし、国際結婚だし、異国のお酒好きだし、
当時の最先端的な人物だったのかもしれませんね。

こうも解釈可能

本家さまの竹林ショックが吹き荒れる中、
自分以外にもここに注目した人がいるはずだ! と妄想してみました。

以下、妄想。ジャンル違い要注意。
ヘタリア、普日、本家さまの俺様コンサートネタです。



受けたショックはひとまず心の棚の上に置いといて、
何気に気になったのが、ベルリッツ君が師匠に施された
ドラゴン(脳内では仮面ライダーのドラゴンスタイルの変身音で再現される)衣装。
これって、以前祖国が、綺麗にふりふりさせた子ですよね。
師匠がそれを見て、自分流にやってみたのかなーと思ったのですよ。

ふりふり衣装のベルリッツ君を発見するプロイセン君。

プ「ぷっすー、なんだよこれ、ちょ、ヴェスト、おまえがやったのかよっ」
ド「日本が汚れたベルリッツを洗った時、着せてくれたことがあってな」
プ「へ? なんだよ、あいつ、こっちに来ていたのか?」
ド「プレゼントしてくれたし、折角だから……その、俺はKAWAIIと思うが」
プ「ふーん……てか、相変わらず、妙な所に凝るよな、あいつ」
ド「いや、その、日本では人気があるようでな、こんなのも売っていたんだ」

いそいそとドイツさんが見せるのは、日本で買った犬用の服。
サッカーユニフォームとか、マシュマロパーカーとか、着ぐるみとかね。
因みにドイツさんお気に入りの逸品は、黒い忍び装束、
安心と信頼の日本製、黒のほっかむり付セット。

ド「先日、日本に会議に行った時、ショップに連れて行って貰ったんだ」

種類が豊富で、服だけでなく、いろんなグッズも沢山あったぞ。
流石は日本製だな。作りもしっかりしていて、いろんなスタイルがあったな。
生真面目な顔で、はにかむドイツさんに、なんとなく面白くないプロイセン君。
なんだよ、こいつら。俺様のいないところで、二人楽しくデートかよ。

てな訳で、師匠なりにチャレンジしてみた結果だったのだよ。あの衣装は。

プ「あいつを脅かしてやるぜー」

犬に服を着せる本場ってんなら、絶対これも気に入る筈だよな。
コスプレっつーのも好きだし、写真を撮ってメールで送ったら食いつくだろうな。
ブログにも乗せて、俺様コーディネイトを自慢してやるぜ。

プ「ほら、写真撮ってやるから、じっとしてろよ」

動くなっての。小鳥のようにカッコ良く写真撮影してやってんだぜ。
長時間重たい衣装を着せられて、動かないことを強要されたので、
この時点でベルリッツ君ストレスMAX。
そんな中、わしわしと力任せに頭を撫でられたものだから、
思わず腹が立って噛んじゃったんですよ。
日本に来て、その時の写真を見せながら、その顛末を祖国に話すプロイセン。

日「それで、その怪我ですか」
プ「あいつ、ヴェストの言う事は聞くのに、俺様には反抗するんだぜ」

ぶーぶー唇を尖らせながら、噛まれた手を見せるプロイセン。
これはちょっと治りが遅いかもしれませんね、と心配する祖国。

日「プロイセン君は、力任せに頭を撫ですぎるんですよ」
プ「そんなことねーよ」
日「ドイツさんも言ってましたよ。もっと力を加減して欲しいって」
プ「そんな力入れてるつもりねーけどなあ」
日「髪がぼさぼさになっちゃうんですよ、プロイセン君の撫で方は」

ドイツさんはいつも髪をオールバックに固めているし、
外出中にくしゃくしゃにされると困りますから。
ベルリッツ君だって、折角綺麗な毛並みを乱されると思ったんでしょう。
頭を撫でられるのが嫌な訳ではないのですよ、もっと優しくして下されば。
言われて見ればそうかも……と、わきわき自分の手を眺め、祖国を見て。

プ「おい、ちょっと、練習させろ」

そういって、祖国の頭を撫でる師匠。丁寧に、丁寧に。優しく、優しく。
そおっと、髪を乱さないように、真剣な顔で頭を撫でる師匠に、照れる弟子。
イケメンに至近距離で、真顔でいとおしそうに頭を撫でられるって、
なんなんですかこれ。新しい羞恥プレイですか。
気恥ずかしくなって、つい顔を赤くする祖国に気が付き、によっと笑う師匠。

プ「なんだよ、お前。何照れてんだ」
日「照れている訳じゃありませんけど、その……」
プ「そんなに俺様に撫でられて嬉しいか?」

頭の上の手が降りて、頬を包むように撫で、耳朶をなぞり、
目元をくすぐって、ぷにぷに唇を突いて、手の甲で顎をさらりと掠め。

プ「おーおー、顔真っ赤。おもしれー」

お前、俺様の事好き過ぎるだろ。
によによしながら調子に乗って、唇を寄せようとするプロイセンに、
かちんとした祖国がかぷりとその手に噛みつきます。

プ「いってーっ!」
日「……そんなことだから、こんな感じにベルリッツ君に噛まれたんですね」
プ「あいつが噛んだところと同じ場所、噛むんじゃねえよっ」
日「自業自得ですっ」
プ「ほーお。人に噛みつくような犬には、躾が必要だよな」

以下、貴方の予想通りの展開に。

プ「デカいのは、俺の魅力がわからねーようだな」
ド「また変なちょっかいかけたんだろう、全く……」

ヴェストには言えねえよなーと、さり気なく手を隠す師匠。
祖国に無体しちゃったとか、バレたらやべえよなとか、実は三角関係とか。

現役国だって、国の状態で風邪を引いたり、体調を崩したりするんだもん。
本人がよくわからない中、怪我が治り難かったりする時だってあるさ。
中二病を患う師匠が、間違った方向に勘違いしていても不思議じゃない。

日「一週間ぐらいで治りが遅いって……プロイセン君は若いですね」

いえ、歳を取ると、怪我の治りが遅くて。若い方はそうなんですよね。
笑顔なお爺ちゃん。頑張れお爺ちゃん。
自分に都合良く解釈するの、相変わらず超得意です。

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