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正月は映画鑑賞

久し振りに映画を見ました。「超高速! 参勤交代」です。
某動画サイトの期間限定無料視聴でしたけどね。

惑星ピスタチオ時代から蔵之介さんのファンですが、
改めて、やっぱカッコいいですねー。良い役者さんだなあ。
思った以上に立ち回りも綺麗で、品がありました。
てか、この映画、色々と役者陣が面白い。
役者をしている方が好感度の高い上地氏とか、
口を開く度に妙に期待してしまう西村氏とか、
ザ・嫌な悪役を存分に堪能できる陣内氏とか、
田舎者ながら頼れる側近武士メンバーズとか。
コメディながらもちゃんと見応えのある殺陣も織り込まれ、
時代劇らしいお約束展開もあり、とても楽しかったです。

だらだらとおせちを食べながら映画を見る……そんな至福のお正月。

只今桜の森ロス

「ここであなたも耳を二つ失ったのだもの」
「わたくしも、妹とお父様をなくすだけのことよ」
<「贋作・桜の森の満開の下」の台詞より引用



劇場に展示されていた、舞台一幕目のセットの模型。こちらは中休憩ver.

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引き続き、「贋作 桜の森の満開の下」話を。まだ語り足りねえ。

オオアマ、夜長姫、耳男、マナコが中心の本作品。
ポスターでは、夜長姫が「鬼」であるかのように表現されております。
でも自分の中では、ビデオの若松氏の迫力も担ってか、
一番「鬼」に近いのはオオアマだなと思っておりました。
でも今回の舞台を観ていると、やっぱり全員が「鬼」にも思えてきました。

オオアマ→クニ造りに憑りつかれたオニ
夜長姫→オニと思われがちだけど、オニを見ることが出来るヒト
耳男→呪いでオニを生み出した人、芸術のオニ
マナコ→乱暴で人殺しの山賊、世間的に一番典型的なオニ

今回の天海オオアマを見ていると、一国の王たる者としては、
「オニ」になることも、また必要であるのかもしれないかなと。
天海さんは宝塚退団後、初の男役だったのでしょうか?
今回は、余り男役を意識せずに演じているようにも思えました。

毬谷夜長姫はナチュラルに鬼を引き連れていたのですが、
深津夜長姫はちょっと違っていて、奔放さも薄まっていたかな。
人首のおもちゃも無くなったしね。だから「鬼」要素が低くも感じます。
どうしても自分の中での理想の少女像「毬谷夜長姫」と比較しがちですが、
決して深津夜長姫が劣るという訳ではありません。これが役者の個性。

妻夫木耳男は、改めて考えると、ちょっと現代っ子っぽいのかもな。
登場人物の中では一番「普通」に近い配役なので、強烈な個性が無く、
その癖マナコやオオアマと対比される面も多いので、意外に難しい役かも。
ひとつ挙げるなら、「無自覚に流されやすい」というキャラクターを
もちっと醸し出してほしかったかな……って、偉そうな事を言ってみる。

終演後、展示されていた模型は二幕目のセットに変わっておりました。

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実は当日券に並んだのは勿論、3~4時間もチケットに並んだのは初めて。
ええ、全く後悔はしていません。自分以上の猛者もおいででしたし。
当日は、コンビニでお菓子を多めに買って、
お尻が痛くならないようにクッションのある折り畳みマットを持参して、
寒さに耐えられるようにブランケットも持って、
ステンレスボトルにスタバのティーラテを入れて、
絶対退屈するだろうと予測して3DS片手に、万全の態勢で挑みました。
幸い、並ぶ場所も屋内だったので然程の過酷さはなかったし、
黙々とゲームをやっていたので、時間もあっという間に過ぎました。
それでもまだクリアできていませんでしたけどね、ドラクエ11。

・1回目→当日券・三階立ち見
・2回目→当日券・キャンセル待ち券での三階見切り席
・3回目→前売り券・二階最前列、しかも花道上の席
・4回目→当日券・一階前から二列目の見切り席

改めて振り返ると、遠距離、中距離、近距離と楽しむことが出来ましたね。
特に職場の人に協力して貰った三回目の席は、予想外に良くて、
劇場スタッフさんにこの席に間違いないか、確認してしまいました。

「これだけ観たら、満足したんじゃない?」とも言われましたが、
正直足りません! 東京公演にも行きたいなあ……無理だけど。
そして、こっそりと心のこりが二つだけありまして。

ひとつ・花びらを一枚欲しかった

いえね、タイトル通り、桜の花びらが散りまくる舞台でして、
折角舞台に手が届くほど近い席に座ることが出来たので、
記念にこっそり1、2枚ばかり失敬したかったかなーなんて。

ふたつ・お隣の席の方をナンパしたかった

前売り券待ちの列でお隣に並んだ方が、とても気さくな美人さんでした。
チケットをゲットしてシートに座ってから少しだけお話をしたのですが、
まあわざわざ当日券に何時間も待つ方なので舞台がお好きなのでしょうが、
お互いの舞台の好みがめっさ似ていて、すげえシンパシーを感じました。
これ、絶対何処かの劇場ですれ違っていたクチやん! レベル。
野田作品はお好きなようですが「~桜の森」は今回が初観劇だったらしく、
つい「今回は複数回この公演を観た」と口にすると驚かれたのですが、
上演後は「その気持ちが分かった。九州公演にも行きたくなった」と
話されておいででした。私も東京公演にも……<以下略
普段、舞台について語り合える知人が殆どいなかったので、
年齢的にも非常に近そうな方でしたし、本気でお友達になりたかったです。

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劇場では、パンフレットと共に、戯曲本も販売しておりました。
とりあえず購入。二冊目だけどね。歌舞伎版の舞台も見たくなってきたな。
難解だ、よく分からない、との感想を持つ方も少なくない野田作品ですが、
原作ありきの作品や贋作系は比較的理解しやすのではないでしょうか。

読みはニセサク

観劇して参りました! NODA・MAPの「贋作・桜の森の満開の下」!!

変動しがちな「この目で観たい舞台トップ5」内一位を不動に保ち続けた、
憧れであり、舞台に嵌った切っ掛けの作品であり、自分の中での原点。
こちらの作品が好き過ぎて、坂口安吾の原作を読み、戯曲本を買い、
ビデオテープ(の時代でした)を擦り切れるまで繰り返して観て、
作中使用曲をipadに入れ、未だに作中の台詞を殆ど暗唱できます。
本作を生観劇したくて、舞台好きになったと言っても過言ではありません。

すいません。この舞台に関しては延々と熱く語りがちになってしまうので、
あまりにキモ過ぎて他所では口に出来ないので、ここで語らせて頂きます。
以下、激しくネタバレするので、これから観劇する予定の方は要注意。



今回は名作の再演でもあり、豪華すぎるキャストの面々も手伝ってか、
取り難い野田舞台のチケットの中でもトップクラスで取り難かったです。

ポイントカードの特別先行予約(自分と姉の)→アウト
ネットの第一次先行予約→アウト
(父親の)クレジットカードのプレチケット→アウト
ネットの第二次先行予約(職場の人と三人体制)→アウト
ネットの最終プレ予約(職場の人と四人態勢)→職場の人が1枚ゲット!!
一般販売開始→玉砕

そんなチケット運の悪さをここぞとばかりに如何なく発揮しつつ、
運が無いなら努力でカバーすれば良いじゃない! と当日券に並び、
ゲットしたチケット含め、なんとか計四公演を目にする事が出来ました。
もうね、一回目は三時間並んで当日券をゲット出来たのですが、
窓口でチケットを手にした時は、涙目になっておりましたよ。歓喜で。

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さて、ここでまずは簡単に「贋作・桜の森の満開の下」のご説明を。
この舞台は、現在日本を代表する演出家野田秀樹氏の作品であり、
同氏が主宰した伝説の劇団、夢の遊眠社にて1989年に初演された作品。
「贋作」と頭につく通り、元は坂口安吾の同名小説と、
「夜長姫と耳男」という短編がミックスされた内容になっております。
故中村勘三郎さんも惚れ込んだ作品で、歌舞伎舞台にもなりました。
実は再演自体は二度ほどありましたが、一度目の再演の後この作品を知り、
二度目の再演は東京のみの上演だったので、観ることは叶いませんでした。
キャストも新たに満を期した今回、なんと17年ぶりの再演となります。
因みに自分が観たビデオは、一回目の再演のものでした。

野田作品の特徴は、言葉遊びと、めくるめくスピード感が挙げられます。
早い台詞回しに流されがちな言葉が、実はちゃんとそれぞれ意味があり、
無駄に思いがちなあれこれも、緻密に計算されたものだったりします。
なので、一度観た時よりも、二度目、三度目になって初めて意図に気付き、
「そうだったのか!」と新たな発見に鳥肌&驚愕することもしばしば。
この手腕は本当にお見事で、舞台戯曲云々をすっ飛ばして、
自分の中での創作のお手本というか、目指すもののひとつになっています。
本作品でもそんな氏の作品の特徴が、如何なく発揮されております。
舞台上での世界の作り方といい、ビジュアルも踏まえた演出といい、
この人ホントに天才なんだ……と改めて思い知らされました。

因みに氏の言葉遊びには、自分も影響を受けた自覚があります。
昔この舞台を見た直後、余りにも衝撃を受け、いてもたってもいられず、
それを消化する為に書き上げたオリジナル小説もありましたっけ。
(輝夜姫異譚・サイト掲載&削除済み・前はオリジナルも掲載)

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「”耳”に”心”がついた所で、恥と言われるだけじゃないか」
「カニクニを見て、ヒニネニ持つ夢。オニマニ受けて、ムニシニました」
「お礼に奴隷とは綺麗とは言え無礼だ」
<「贋作・桜の森の満開の下」の台詞より引用



さて、本公演の感想を。上記のものは、序章に過ぎません。
一回目の再演との比較がありますので、不愉快な方は要注意。

マナコは、キャストを聞いた時点で自分の中ですとんと嵌りました。
舞台を観ても、その予想に違わぬそのまんま。外れのないキャスティング。
気の小ささや臆病感は、羽場マナコよりも滲み出ていたと思います。
ただ、過剰なまでの動きが特徴の遊眠社の舞台の印象があっただけに、
極端に動きが少なくも感じました。こんな動かない役者だったっけ?

注目の天海さんのオオアマは、違うことなく「ザ・王子様」でしたね。
若松オオアマは天井桟敷仕込みの過剰なまでの身体能力と相まって、
重箱の隅っこが変態な王子様(勿論誉め言葉)でしたが、
こちらは常にキラキラエフェクトがかかっているように見える謎仕様。
あんな人が近くにいたら、王子様過ぎてとても正視できません。
立ち姿が舞台に映え、声を小さくしても不思議と台詞が聞き取りやすく、
もうあれやね、この人。日本の演劇界の至宝ですわ。リアル姫川亜弓さん。

耳男は、なんだか元気で威勢がいい感じ? 決して悪くはありません。
ラストの泣き方は、ちゃんと野田耳男を引き継いでいて安心しました。
個人的に「泣き方」の演技に関しては、「~トトロ」のさつきちゃん然り、
綺麗に涙を流すより、みっともない泣き方の方が胸に来ます。
野田耳男には無かった花びらを掛ける演出も、すごく良かったです。
でも時々、台詞回しに「?」と思う節も見受けられました。
これは、演者の脚本の解釈の違いなのかもしれません。

そして夜長姫は、ヒデキ調の絶叫系かな? 
夜長姫は桜色と呼ばれる二通りの声を出して演じる必要があるのですが、
無邪気な笑い声は可愛らしく、低い声には迫力がありました。
得体の知れない怖さは伝わり、これは何だろう……と考えた結果、
どうも白石加代子さんと被るものがあるように思いました。
深津夜長姫も作品全体から見ると全く問題はないし、充分力が溢れ、
彼女としての夜長姫を全力で演じていたのが伝わり、好感がありました。
ただ、ずっと自分の中にあった「理想の女の子」としての夜長姫とは、
正直、自分でもびっくりするぐらい違っておりました。
毬谷夜長姫の品のある透明感と、何処までも悪意のない無邪気さと、
無垢で奔放な純真さは、彼女でしか成し得ないものなのだろうな。
これはあくまでも好みの問題。
それを深津夜長姫に求めるのは、多分間違っているのでしょう。

台本も一部変わりましたね。勿体ないと思う箇所もありましたが、
監獄とゆえんちに関しては成程、改変後の方が良かったです。
あとエンマ様の人助けエコーは、なんかすごいツボに嵌りました。
それと音楽が、今回は全て完全オリジナルに変更。著作権の関係かな。
個人的にはクライマックスの「Suo Gan」と「私のお父さん」が好きで、
特に自分の中では「桜の森=Suo Gan」だったので、これはちと残念。

因みに本公演で、最も進化したと感じられたのが、アンサンブルの演出。
これが本当に素晴らしい。遊眠社の頃より、更に洗練されております。
特にテープと紙を使った演出が非常に面白い。「THE BEE」の流れかな?
すっきりしてて、好み過ぎて、自分のツボをグイグイ刺激してくれます。
この手の演出は野田さんならでは。やっぱりこの人、正真正銘の天才だわ。

……と、長々語りましたが、舞台は本当に、本っ当に良かったです。

多分現時点で考えられる、最高に近い形でのキャストではないでしょうか。
憧れの舞台をこの目で観ることが出来て、空間を共有することが出来て、
同世代を生きることが出来た自分の幸運に、心の底から感謝します。
最近少々劇場離れしておりましたが、改めて舞台の良さを実感。

キャストの皆さん、関係者の皆さん、野田秀樹さん、舞台の神さま、
素晴らしい舞台を本当にありがとうございました。

夏のアリス少年

夏休みの映画鑑賞、をしてきました。「ペンギン・ハイウェイ」です。
甥っ子君の希望でしたが、正直このチョイスは意外でしたね。
ポケモンとか、仮面ライダー辺りを選びそうだと思っておりました。
でも某打首獄門同好会のMVの影響で、コウペンちゃんは好きだったな。

原作は未読。先ず、初っ端から「ザ・森見ワールド全開」です。
ペンギンと、海と、後おっぱいを研究する、将来が有望な小学生の話。
同人ジャンルで言う「おねショタ」でしたっけ? その要素強め。
この手の、謎が謎のまま突き進む物語は、嫌いではありません。寧ろ好き。
ただ、子供は楽しめるのかな? 否、逆に子供の方が楽しめるの、かな?
一応甥っ子君は面白かったと言っておりましたが、
後でお婆さんに「どんな話だった?」と聞かれ、言葉に窮しておりました。

アデリーペンギンさんはやけに可愛く、子供らしい感性が瑞々しく、
映像も綺麗で、目に楽しく、良い意味で見る前の印象を裏切られました。
季節的にも、年代的にも、甥っ子君にはある意味ぴったりだったかな。
実は、いろいろと講釈出来る、意外と奥が深い物語のかも知れませんね。
森見版不思議の国のアリス。ちょっと原作も読んでみたくなりました。

ゲーム音楽鑑賞

ドラクエコンサートに行ってきました。大阪フィルのドラクエⅤ。
今回は甥っ子君も一緒。夜の時間帯でしたが、子供も割といましたね。
すぎやまこういち御大もお見えで、席も良くて、とても楽しめました。
アンコールではXIのメドレーも聞けて、ちょっとお得な気分でした。

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甥っ子君は初めてのクラシックコンサートということもあり、
お昼ご飯後に一時間ほどお昼寝をさせ、のんびり目に家を出て、
梅田界隈で少しお店を巡って、夕飯を食べて挑む……の流れに。
お昼寝効果もあり、最後まで眠らずに聞いておりました。ほっ。
長時間じっとしていられない子で、時々大丈夫かなとも思いましたが、
それでも好きな音楽では嬉しそうに頭を揺らしてノっていたし、
帰る時も満足そうな顔をしていたので、まあ良かったのかな。
そして終演後、見送りする劇場スタッフさんに、
アンケートと共に「すぎやまさんにわたしてください」と、
自分が描いたドラクエの絵を手渡しておりました。

尚、指揮者さんはトーク中、さり気なくビアンカ派を主張。
ドラクエ5に触れる方は、必ず嫁派閥を表明する法則がありますね。

未来への遊園地

夏休みに入った甥っ子君を連れて、美術館へ行きました。
今をときめくテクノ集団、チームラボの「学ぶ! 未来の遊園地」です。

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そういや以前、正月に開催されていた時にも行きましたね。
流石に夏休み、開館五分目に到着したのですが、
既に入館30分という行列っぷりでした。凄い人気だな。
映像は綺麗だし、可愛いし、大人も楽しめる展示内容でしたが、
怖がりの甥っ子君は相変わらず暗闇が苦手なようで、
かなりの駆け足っぷりでの閲覧となってしまいました。
撮影可能なので沢山写真も映像も撮りたかったのに、
そんな余裕もない程でしたよ。もー、実に勿体ないなあ。
大人と子供より、子供達同士で行った方が遊べたのかもな。

子供連れが多かったので、大人が楽しむなら、
いっそ閉館ギリギリの時間帯を狙った方が良いかもしれません。

圧倒的スケール

国立国際美術館へブリューゲルの「バベル展」を観に行きました。
最初に思ったよりも見応えがあって、興味深く鑑賞いたしました。
とは言え実は、観に行こうかと思い立った最大のポイントは、
目玉のバベル絵ではなく、寧ろヒエロニムス・ボス。
水木しげる御大を彷彿とさせる謎モンスター、所謂ボスモンが目的。
今回の企画展のマスコットキャラクターにもなっておりましたよね。
絶対追いかけられたくないタイプ。汚らわしい脚がチャームポイント。

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ただ、展示されていた作品群は、エッチングがかなり多くて、
作品自体は素晴らしいし、勿論それを見に来たのではあるのですが、
視力の悪い自分としては、その細い線が非常に見難くて……歳やね。
本の挿絵などに活用されるのこの手法は、やはり手元に置く距離から、
じっくり見るのが最適なんだろうなと痛感した次第でございます。
オペラグラス持参の方が何人かいらっしゃいましたが、必須だと思う。
そして噂の「バベルの塔」は、思ったよりも小さいサイズですが、存在感があり、
遠目や角度をつけて眺めると、偏光カラーの玉虫色にさえ見えます。

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最前列で閲覧するのに20分弱の行列を並ばなくてはいけなかったのですが、
順番待ちを気にしながらではなく、細部までじっくり眺めたい作品ですね。
……てか、スイマセン。やっぱり絵はよく分からないです。

ランチは館内のレストランにて。混雑を避ける為、鑑賞前に食事を頂きました。

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バベル盛りされた、ビーフシチューオムライスのセットです。
こちらにサラダとスープ、デザートにシブーストとドリンクが付いてきます。
近隣の飲食店でも、バベルの塔をイメージしたメニューを取り扱っていた模様。
三重美術館でもそうでしたが、面白いですよね、こんなアートと料理のコラボ。

人口生命体上陸

三重県立美術館にて開催中の、「テオ・ヤンセン展」の観覧に行ってきました。
開催を知った時から行きたいと思いつつ、人気がありそうだし、人が多そうだし、
夏休みの混雑期を避けて、落ち着いた頃合いを……と、狙っていたのだよ明智君。
開催期間終了間近&平日だった為か、お陰様でかなりゆったり閲覧出来ました。



入り口ホールに鎮座する巨大ビースト。ホントに大きい。圧巻。

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動画は何度か見たことがありましたが、実物を目の前にすると迫力あります。

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翼のある子。同じように見えて、それぞれちゃんと個性があるんですよね。

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ミュージアムショップではミニビーストも販売していました。ちゃんと動くのだ。

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一時間に一回ペースで、デモンストレーションも開催されております。

動画→ ファイル 2301-5.mp4



尚、一応。動画の声は、知らないどなたかのものです。自らに非ず。
自分で動かせるコーナーもありまして、折角なのでやってみました。
小型サイズでしたが、小さな子供も一人で動かすことができますよ。
細かいパーツで大きなビーストが動く様は、迫力があって面白かったです。
プラモデル好きの大人の少年、スチームパンク好きにはかなりお勧め。
この感じ、なんか共通するものがあったような……と考えていましたが、
あれだ、維新派だ。不思議な喧噪感とか、カオス感とか、無機質な生命感とか。
維新派の舞台が好きな人は、こちらにも惹かれるんじゃなかろうか。

今回初めて足を運んだ美術館でしたが、綺麗な施設ですね。
三重まで足を運ぶとなると、日帰り旅行気分でのお出掛けになりますが、
ちょっとした気分転換にはなかなか程良い距離かもしれません。

お嬢さまと執事

ツイッターのトレンド入りワードに出た……との某ニュースを見て、
暇潰し的に昼休憩時間にアニメ「ファイアボール」の動画をスマホで視聴。

いや、すごい。びっくりした。面白い。

しかもこれがディズニーアニメだなんて、二度びっくり。
こんなのあるんだ。てかこれ、アメリカ人の感性じゃないよね? と思ったら、
日本人制作と知り、深く納得。このテンポは日本人ならでは、だろうな。

シュールな笑いは勿論、小劇団演劇を彷彿とさせる間の取り方や言葉選びとか、
舞台っぽい「スケールが広い世界観ながらも閉鎖された空間」でのやりとりとか、
何処までも投げっぱなしな謎とか、どれもかなりドツボに嵌りました。
不思議と繰り返して観たくなる映像で、さり気なく含まれた小ネタに気付くと、
ふおおお……と思わず声が上がってしまいます。凄いな、これ。
台本が欲しいと思ったのは、野田秀樹氏の「贋作・桜の森……」以来かも。

特に随所に様々な暗喩と繋がりが散りばめられていたチャーミングの最終回は、
「こんな話を文章で表現したい!」と、とても刺激を受けました。
「アイのない世界」とのタイトルも、愛、哀、I、eye(見えない)、AI……、
幾らでも深読みできて、個人的には「失くした1/2」レベルに秀逸タイトルかと。
愛、だとしたら、恋のポエムも詠まれるお嬢さまには寂しい世界ですよね。

ドロッセルお嬢さまのビジュアルも、チャーミング含め、どちらも好き。
普日ドールは思わなかったのですが、こちらのフィギュアは欲しくなりました。
新作記念に再販してくれないかなあ。ヤフオクに手を出しそうな自分がいるよ。

細かく書き出したらネタバレになりそうなので、とりあえずここまで。
かなりブームに乗り遅れたので今更感たっぷりなのでしょうが、
秋に放送予定の新シリーズ「ユーモラス」、今から非常に楽しみです。

リアルな異空間

もひとつ、維新派を振り返って。
折角なので、ブライスさんの写真も撮れるかなーと連れていきました。
とは言え、時間があまりなくて、あまりのんびり撮影は出来なかったですね。



維新派を意識して、白シャツ&半ズボン。ベストやワンピースでも良かったな。

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道を外れて茂みで写真を撮ると、雑草のひっつき虫まみれになりました。ぎゃあ。

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おまけ。ポスターと共に。維新派のポスターは、写真集が欲しいくらい毎度綺麗。

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因みに連れて行ったのはこの二人、カメリアさんとシェリーさんでした。
個性を抑えるのに敢えてズラを被せて。もっと大人数で撮りたかったかも。

苦しいくらいの透明感、何処までも冴え渡るノスタルジア、静かな喧噪、
秩序あるカオス、喋らない台詞、歌わない音楽、踊らない踊り、更地から更地へ。
そんな維新派の世界が二度と体感できなくなるのかと思うと、凄い喪失感です。

個人的に、頭の中を覗かせてほしい人の不動の筆頭が、松本雄吉氏でした。
維新派の舞台を観て、想像力の概念を根底から覆されました、
才能という言葉に打ちのめされました。すごい衝撃を受けました。
自分では絶対に考えもつかない世界に触れることが出来ました。
この舞台を体感できた世代に生まれたことを、神様に感謝しております。
この素晴らしい総合芸術を造り上げた松本さんには、心より御礼申し上げます。

唯一無二の世界を、感動を、舞台を、本当にありがとうございました。

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