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振動するリズム

舞台、和太鼓エンターテイメント集団TAO「浮世夢幻打楽」を鑑賞。
和太鼓はずっと、一度は観に行きたいと思っておりました。

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いやあ、とても楽しかったです。カッコ良かったー!
流石にメンバーは皆、しっかりした体をしてて、特に腕の筋肉が凄かったです。
お腹の底に響くような太鼓のリズムは、適度な興奮を煽りつつも心地好く、
漢気溢れた華のあるパフォーマンスも含め、最後まで飽きませんでした。
気が付けば身を乗り出していて、心臓もどきどきしていて、
二時間の公演がびっくりするほど早かったです。感動しました。

和太鼓で一番有名なのは「鼓童」になるのかな?
そちらと比較すると、設立もそうだけどメンバーもやや歳若く、
スタイリッシュで、デザインされたパフォーマンス性を感じました。
「鼓童」は観に行った事がありませんが、もう少し伝統性重視で、
骨太で、民謡的な印象を持っております。勿論、あくまでイメージ。
でもこれを機に、このジャンルにも注目していきたくなりました。

貴方に闇が広がる

cy:nで宝塚月組公演「エリザベート~愛と死の輪舞~」を観劇。
宝塚エリザはこれで二回目。いやあ、良かったです。

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ビジュアルについては、最早何も言う事はございません。
トート閣下はカッコ良いし、エリザは手が長くてモデルみたい。
衣装もきらきらのひらひらのふわふわ。女子のハートがときめきます。
バックダンサー達の、さり気無く高度なダンスにもびっくり。
違和感を与えない場面転換や、役者の早変わりは見事ですね。
舞台としても見応えは文句無し。流石は名作、流石は名劇団。

ちなみに、今回初めて劇場のレストランで、公演特別メニューを食しました。
上演中の演目をテーマにした料理で、ホテル系らしい整ったお味でした。

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面白いですよね。
こんな演出も、宝塚大劇場らしいな。

歌も、踊りも、世界観も、レビューも、ザ・宝塚ワールドを存分に堪能。
演劇界の一ジャンルを築いただけあり、徹底ぶりが本当に素晴らしい!
この、「安心して観劇できる」点こそ、宝塚ブランドなんだろうな。



宝塚ならでは!の、実に贅沢で、極上のエンターテイメント。
同じ公演に何度も足を運ぶリピーターや、根強い固定ファンにも納得。
秋にはベルばら公演もある模様ですが、観たくなってきました。

上方言葉も美しい

読書覚書。

・「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎
読みやすい文体ですが、何故か読んでは休んで読んでは休んで…と、
読了までにやたらと時間が掛かりました。不思議に思っていたら、
どうも主人公に同調しすぎて、追われる立場が堪らなく辛かったみたいです。
「死神の…」同様、構成力が巧みで、最後には笑顔になれました。

・「蜘蛛の糸・杜氏春」芥川龍之介
年少向け文学集。この判りやすさと読みやすさと奥深さは、流石の一言。
正直、この人にはこの手の童話を、もっと沢山書いてほしかったです。
芥川入門書。薄い本なので、文学に身構えてしまう方にはかなりお勧め。

・「春琴抄」谷崎潤一郎
フェチズムさえ感じる耽美な文体は、今更説明する事さえおこがましい。
直接的表現は皆無ながら、何気ない描写の艶に、どきりと不意打ちされます。
してやられました。これだよ、私が目指していたエロチシズムは!



谷崎潤一郎氏の作品は、学生の頃「痴人の愛」のみ拝読。
当時はどうも受け付けなかったのですが、
上記の作品はストライクにツボに突き刺さりました。
何、この昼メロ設定は!
随所に散りばめられた、鼻血が出そうな萌ポイントに愕然。
…すいません。耽美派文学の至宝を汚すつもりは無いのですが、
ものすごーく腐った妄想が、脳内で渦を巻いております。ぐるぐる。

読む時期や年代によって、印象や感じ方って変わりますからね。
文学作品の読み難さが苦手で敬遠しておりましたが、
改めていろいろ読み直してみようかな…と思っております。

読むのは遅いです

読書覚書



・「幽霊刑事」有栖川有栖
久しぶりのミステリー。とある繋がりからの流れで、手に取りました。
流石は大御所作家様、実に正統派の推理小説です。
話の流れに無理が無く、読み易く、綺麗に整理整頓されていて、
ヒントもきちんと判り易く表現して下さって、読んでいて安心。
目が潤む切ないシーンもあって、ラストもとても感動的でした。
作者氏は執筆途中でメモの類は書かないそうですが、すごいな。

・「柳生忍法帳(上・下)」山田風太郎
特筆すべきは、悪役の絶倫っぷりか?ヤり過ぎやねん!<裏手突っ込み
山風氏の作品はあまりにも奇想天外に過ぎるのですが、
理屈で無く、夢中にさせるだけの「読ませる力」があります。
アクションはもとより、節々に挿入されるお色気シーンもまた美味しい。
今回のスポコン十兵衛先生も、男が惚れる男前。強いのは大前提ですが、
優しく、野性的で、自然体で、ユーモアもあり、鈍いけれども女性には紳士。
なんだ、この理想の男性像は!めろめろじゃないか!負けたよ、山風先生!

・「町長選挙」奥田英朗
文庫化を心待ちにしておりました、ドクター伊良部シリーズ第3弾。
コミック並にすらすら読み進んでしまいます。一冊があっという間。
主人公のルックスが北の将軍様似…という表現には、
思わず吹き出してしまいました。笑わせる文章が本当に巧み。
1、2作目は、実に判り易いモデルがいますよね。3作目もいそうだな。
毒はありますが、ラストには必ずほっと笑顔になれます。続編が楽しみ。

室町時代の新喜劇

春狂言を見に行きました。
能楽堂に足を運んだのは初めてかな?

ワークショップ付きのGW特別企画で、小学生位の子供も多かったです。
最初に狂言の紹介と説明。流石に奥深くて、もっと色々伺いたかったな。
その後、狂言師に倣って、来客皆一緒に泣きや笑いの発声をしました。
演目は初心者は勿論、子供でもとっつきやすい「附子」と「蝸牛」。
笑ったり、感心したり、とても楽しく、そして非常に興味深く観劇致しました。

いやあ、面白かった!
新作狂言や自主公演等も、是非観に行きたくなりました。

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言葉も聞き取り易く、判りやすい内容で、コミカルでリズミカル。
古典芸能には興味があるけど歌舞伎は難しいし…という方には、
断然狂言をお勧めします。

蜻蛉峠のむこう側

劇団新感線公演、いのうえ歌舞伎「蜻蛉峠」を観劇しました。
毎度ロビーで実感するのは、動員数勿論、老若男女問わない客層の幅広さ。
流石は、現在日本一であろうエンターテイメント劇団。

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今回の脚本は宮藤官九郎氏。
途中ダレた部分もありましたが、総じて満足度の高い舞台でした。
古田新太氏のカッコ良さは、相変わらず健在。この、フェロモン役者め。
腕は立つけど、優しくて弱いくて悲しくて寂しい(でも下ネタあり)、
そんな謎の男(でも下ネタあり)を彼らしく魅せてくれました。めろめろ。
なーんでこの人、舞台の上ではこんなにカッコいいんだ?反則過ぎる。
彼のカッコよさは、舞台を見た人にしか解りません。いや、マジで。



あ、ガラスの仮面は古本屋でひとまず10巻まで購入、読み進めております。
少女漫画の時代の流れと、醍醐味と、形式美がぎっしり詰まっています。
今ならガラスの仮面で語れます。妄想もイケます。(但し10巻まで)

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