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この手を引いて

ゲームパロ。「ICO」で楊太。
こちらも、何気にネットで見つけて勝手に妄想。
ゲームはしていないので、間違い多々はご容赦の方向で。

以下、楊太。
ネタバレ、ジャンル違い要注意。



幼い少年の楊ぜんは、産まれた時から頭に角が生えていた。
古よりのしきたりに従い、ジョカの住む城に生贄として連れて来られた。
そこで出会ったのは、大きな鳥籠に囚われた、黒衣の少年フッキ。

「ねえ、どうしてそんな所にいるんですか?」
「もしかして、僕の言葉…判らないの?」
「大丈夫?いま、降ろしてあげますよ」

不思議な少年フッキを救出した楊ぜんは、手を引いて古城をひた走る。
フッキを捕まえようと追ってくる黒い影を棒で追っ払いながら、
運命に逆らい、二人はジョカの住むこの古城から逃げ出そうと出口を探す。
フッキには閉ざされた扉の封印を開く、不思議な能力があった。
時折ふらりと何処かへ行ってしまいそうになるフッキの手をしっかりと握り、
楊ぜんは道を切り開きながら、自分よりの大人の彼を必死で導こうとする。

「ジョカの声なんかに惑わされないで」
「僕と一緒に、この城から出ましょう」
「僕がここから連れて行ってあげるますから」

フッキはジョカの肉体が滅びた後、その魂を受け継ぐ器だった。
黒い影から逃れ、数々の封印を解き、漸く城の正門に辿り着いた二人。
そこで突然渡っていた橋が壊れ、繋いでいた二人の手が離れてしまう…。

―――この人の手を離さない…僕の魂ごと離してしまう気がするから。



悟チチ妄想した「ワンダと巨像」と同じ制作会社だそうです。
世界観も似ているし、これって対になっている印象を受けますね。
二作とも、ラストで繋がって微妙にループになりそう。面白いなあ。
ちなみに宮部みゆき女史が、こちらのゲーム小説を執筆されている模様。

ゲーム賞受賞作品

ゲームパロ。「ワンダと巨像」で悟チチ。
ネットでストーリー解説を見て、自分勝手に妄想を膨らましました。
多分いろいろ間違っていますが、そこの所はご容赦を。

以下、悟チチ。
ネタバレ、ジャンル違い要注意。



チチの亡骸を抱え、筋斗雲に乗って禁断の地に訪れた悟空。
巨大な塔のある祭壇にチチを横たえ、彼女を蘇らせる為、
各地に住んでいる16体の巨像を倒す契約をする。

倒した巨像から影が飛び出し、悟空に襲いかかる。
巨像を倒す度、悟空の髪は逆立ち、うっすらと光を帯び、
瞳は色を変え、興奮状態に達した時には金色のオーラを纏うよになる。
その際には戦闘能力がひときわ高くなる利点があったが、
しかし自分の中にある残虐性が強くなり、
次第に悟空としての意識が失われる時間が長くなってしまう。

「巨像を倒す度に…オラがオラで無くなっちまう…」
「でも、チチが生き返るには、これしか方法がねえ」
「チチが生き返った時、オラはオラでいられるのかな…」

命がけで漸く全ての巨像を倒した悟空は、既に異形の姿になっていた。
巨像を倒す事で、封印されていた呪いを解く事になった悟空は、
その呪いに取りつかれながらも、満身創痍で祭壇に帰って来た。
しかし、祭壇の祠の前で待ち受けていた村人達から、
封印を解いたと非難され、剣を向けられることになる。

「チチ…オラはもう一度、チチの笑顔が見たかったんだ…」
「でも、もう駄目かな」
「だってこんな姿じゃ、チチにオラだって分かって貰えねえよ」

全てが終わり、静けさの戻った祭壇の上で目を覚ますチチ。
周りには誰もいない。
そして、彼女が見たものは…。



…なーんて妄想。
非常に魅力的なストーリー&設定ですね…ちょっとやってみたいな。
でもゲームはものっそい下手っぴなので、相当時間が掛かりそうです。
ハリウッド映画化するらしいですが、そっちの出来はどうかな?

文明開化時代とか

昼メロの話から、突然思いついた小ネタを走り書き。
以下、カカチチ。
ジャンル違い要注意。



今は昔。貿易業を営む華族の一人娘であるチチの家に、
外国の貴族であるカカロットが、商談で訪問する。
広い庭で散歩するつもりが迷ってしまって、ボーイミーツガール。

チ「…誰だ、おめえ」
カ「(目があって、びっくり)」
チ「おめえ様、もしかして外国のお人…だか?」
カ「(まじまじと見つめられて、気押され気味)」
チ「ひゃー、おったまげた。本当に金色の髪をしてんだべなー」
カ「(何だこの女。随分ちっせ―けど子供か?)」
チ「目が翠なんだべなー、綺麗だべー。おら、初めて見ただよ」
カ「(何だ、この女…)」
チ「あ。もしかして、言葉が通じねえとか…え、えっと…」
カ「否―――判る。大丈夫だ」

二国間の貿易を通じて交流を深める為、二人の婚姻が決定。
なんて強引な設定&流れ!ええ、大好物です。

チ「おっとう、そんな勝手な話ねえだよっ」
牛「相手は向こうの国じゃあ、えれえ大金持ちの大貴族様だべ」
チ「だども、そっだら急な話…」
牛「それに話を聞くと、日本人とのクォーターってな話だ」
チ「おらの全然知らねえ所で…」
牛「大した男だ。あの男なら、チチを安心して任せられるだよ」
チ「おっとうっ!」
牛「チチ…悪いけんど、これはもう決まった事なんだべ」

とりあえず、一度視察も含めてカカロットの国へ行く事に。

チ「(すっごいお屋敷だべ。お伽噺みてえだべ)」
カ「使用人も最低限しかいねえから、そんなに畏まらなくても良いぞ」
チ「は、はい。有難うごぜえますだ(人がいないだけに更に緊張)」
カ「えっと…あー、そんなに固くなんなよ」
チ「(とは言え、結婚前に婚約者のお屋敷に来るって、つまり…)」
カ「婚約の件だけど、気にしなくて良いぞ。無理強いする気はねえし」
チ「へ?」
カ「異国に来てそこで暮らすって、すげえ大変だもんな」
チ「カカロットさ…」
カ「オレも経験あるからさ…まあ折角だし、旅行だと思って楽しめよ」
チ「(この人、みかけに寄らず優しんだべな)」

クォーターのカカさは、駆け落ちした両親に外国で育てられたが、
祖父に当たる貴族の当主にこの国に連れ戻されて育ったとか。
そして、ダンスパーティーに行く事になって。←お約束

カ「ドレスとかは、家にあるものを好きに使えばいい」
チ「だ、だどもおら、ダンスなんて…っ」
カ「踊れねえのか?」
チ「(こくんと頷く)それに異国のマナーとか言葉だって…」
カ「そっか…じゃあ教えてやるよ」

どうも、悟空さがチチさんにダンスを教えるシチュが好きな模様。
そしてパーティー会場にて。

ク「何だよ、おい。あれがお前の婚約者かよ」
カ「別に、まだ決まった訳じゃねえよ」
ク「すっげえ可愛いじゃねえか。東洋人って人形みたいだな」
カ「人形、じゃねえな。勉強家だし、頭も良いし、料理もうめえぞ」
ク「はいはい。社交界で噂のカカロット様も、これで年貢の納め時か」
カ「決まってねえって…あいつ、日本に帰りたがっていたしな…」

そして、おまけの悟チチ。
カカロットのパーティーに連れられ、会場の空気に疲れて、
一人で中庭で休憩していたチチに声をかける悟空さ。

悟「大丈夫か、おめえ」
チ「えっ?」
悟「休憩してんのか?なあ、オラも混ぜてくれよ」
チ「え、…(東洋人の顔だべ)」
悟「ひゃー、めんどくせえよなー、こーゆー場ってさー」
チ「…もしかして…おめえ、日本人だべ?」
悟「ん?ああ、そうだ。こっちに仕事で滞在しているんだ」

そして、明るく人懐っこい悟空さと意気投合。

悟「へえ、じゃあ、こっちに来たばっかりなんだな」
チ「んだ。あんまりこの国の事も知らねえべ」
悟「観光とかはしてねえのか」
チ「言葉がまだよく分んねえし、異国の人と話すのは緊張するだよ」
悟「その、世話になっている奴と、一緒に行けば良いじゃねえか」
チ「お仕事で忙しいから…そんな我儘言えねえだ」
悟「ふーん、じゃあさ、オラが一緒に行ってやるよ」



続き?ございませんとも。

この国はどの国

突然頭に浮かんだ小ネタを走り書き。
以下、楊太。
ジャンル違い要注意。



戦争終結した某国にやって来たジャーナリスト楊ぜんと、
そんな彼をガイドするのに紹介された太公望。

太「太公望と言う。よろしくたのむ」
楊「あ…ああ、よろしくお願いします」
太「(握手しながら)おぬしは優秀なジャーナリストと聞いた」
楊「(事前に僕の事を聞いたのか?)有難うございます」
太「この国の現状を、正しく記事にしてくれる事を期待しておるよ」

行動を共にして、太公望が妙に教養が深く、顔が広い事を知り。

楊「…貴方、本当は何者なんですか」
太「戦争孤児だと説明があったと思うが?」
楊「そうじゃなくて…もしかして、政府関係者ですか」
太「そんな権力は持ち合わせておらぬよ」
楊「じゃあ何故、あんな関係者しか知らない事を知っているんですか」
太「…戦争終結までは、崑崙の姓を名乗っておっただけだ」
楊「崑崙って…この国一の財閥で、戦争終結と共に解体された…」

崑崙財閥は、裏で国家存命に奔走したので、敵国から恨みを買っていた。
その一人息子は未成年だったから難を逃れたけど、財産を没収された。
だけど、国を守ろうとした財閥は、国民には感謝されている…てな感じ。

楊「僕は、敵国だった人間ですよ」
太「うむ」
楊「貴方の全てを奪った国の人間ですよ」
太「だからこそ、わしはおぬしのガイドを受けた」
楊「どうして」
太「おぬしが優秀なジャーナリストだからだ」
楊「えっ…」
太「政府に屈せず、偏見を持たず、正しい情報を世に伝える…だろう?」

反政府軍のゲリラ戦線に巻き込まれ。

太「外は危険だ。おぬしはここにいろ」
楊「何処に行く気ですか?」
太「さっきの小屋には子供がいる。助けなくてはっ」
楊「僕も行きます」
太「馬鹿者。おぬしは客だ、こんな事に巻き込めぬっ」
楊「その客を、貴方は一人にするのですか?」
太「だから…」
楊「一緒に行きます。僕はジャーナリストですから」

子供は助けたものの、楊ぜんを庇った為に太公望が負傷。勿論左腕。

乙「壊死が酷いね…死んじゃうよ、このままじゃ」
太「…切ってくれ」
乙「太公望…」
太「それしか無かろう。かまわぬから、早く―――楊ぜん」
楊「はい」
太「すまぬが頼む。わしの手を握っていてくれ」
楊「えっ?」
太「ここにはろくな麻酔も無い。わしが暴れぬように抑えるのだ」

真実の戦争の経緯、終結と現在の理不尽さを知って、怒る楊ぜん。

楊「この国は崑崙財閥を売った。貴方を裏切ったのですよ」
太「…それは違う。お主は勘違いしておる」
楊「それに、あの条約が無ければこの国は滅びていた」
太「それは戦勝国の驕りではないか?」
楊「驕り?」
太「わしがこの国を守ろうとした…それだけだ」

そしてプロポーズ。すいません、嘘です。

楊「…一緒に、僕の国に来ませんか」
太「どうした、突然」
楊「僕の国なら安全です。貴方の満足する生活を提供できます」
太「楊ぜん?」
楊「僕は…貴方をこの国という枷から解放したい」
太「枷ではない」
楊「師叔?」
太「この国は、わしの祖国であり、誇りなのだよ」



…続きません。ここまで。
こんなネタを、お風呂の湯船に浸かる最中に考えました。
戦争映画なんかで、こーゆーのありそうですよね。
この手の話も書期待とは思うのですが、
どうにも長くなりそうなので無理っぽいです。
誰か書いて下さい。超他力本願です。

二人の共同生活

ハーレクインロマンスでGO!
元ネタはこちら

以下、楊太。
ネタバレ、ジャンル違い要注意。



天涯孤独だった師叔を支えてくれた、遠縁の玉鼎が死去。
その遺産分配の為に、彼の義理の息子に当たる楊ぜんと初対面して。

楊「貴方は…幾つですか?」
太「23…だが?」
楊「驚いたな…師匠も心臓発作を起こす訳だ」
太「(もしかして、わしは玉鼎の愛人と勘違いされておる…とか?)」
楊「残念ですが、僕をたらし込むのは無理ですよ」
太「はあ?」

玉鼎の遺言の通り、彼のコテージで一カ月の共同生活をする事になって。

太「来ておったのか。ほう、中も良い造りだのう」
楊「僕はここで仕事をしますから。お互い、干渉は一切無しです」
太「のうのう。湖にカヌーがあったが、今度借りても良いか?」
楊「駄目です」
太「むう、ケチだのう」
楊「共同エリアの配分です。冷蔵庫は半分開けていますから」
太「そんなトコまで、半分にするのか?」

楊ぜんから見た師叔。

太公望師叔は、荷物も生活もシンプルそのものだ。
朝食を食べ、ランチボックスをつめて、湖で釣りをして一日を過ごす。
夕食も手作り。お陰で彼からは、いつも食べ物の香りがしてくる。
昨日はピーチデニッシュ、今日はキャセロール…。
ったく、僕の好物ばかりじゃないか。

師叔から見た楊ぜん。

楊ぜんは、一日の殆どを書斎で過ごしている。
食事は、昼も夜もサンドイッチ。自分で決めたのだ、ま、仕方なかろう。
こやつの好物は、玉鼎の話で知っておった。
わしと玉鼎に、恥知らずな誤解をした罰を受けるが良い。
まあ、お願いしたら、分けてあげなくもないがのう?

お互い、歩み寄りを見せ始めて。

太「(釣竿の手入れをする楊ぜんに)それ、玉鼎の名前が…」
楊「師匠が使っていたものですが、錆びれたら悲しむかと思って」
太「…玉鼎と約束しておった。いつか、一緒に釣りに行こうって…」
楊「…行ってみましょうか」
太「えっ」
楊「カヌーを出しますよ…但し、条件があります」
太「条件?」
楊「…お弁当を、作って下さい。調達係も含みます」
太「(折れた!この意地っ張りが!胃袋攻撃に屈服した!)」
楊「…どうですか」
太「弁当と言わず、今夜のディナーからはどうかのう?」
楊「名案です」
太「(笑ったー!)」



配役をどちらにするのか、かなり迷いました。
料理が上手そうなのは王子だし、釣りが好きなのは師叔だし。
相変わらず、食べ物が美味しそうなお話に弱いです。美味しいは正義。

アダルトチックに

ハーレクインロマンスでGO!
元ネタはこちら

以下、カカチチ。
ネタバレ、ジャンル違い要注意。
ややアダルト路線になります。<あくまで当社比



王朝貴族の血を引くチチの一族は、破産寸前に陥ってしまった。
そんな彼女に結婚を条件に援助を申し出た、やり手実業家カカロット。

カ「お前が俺と結婚し、子供を作る条件で、牛魔王家に援助を行う」
チ「あの…仰る意味が良く判らねえですけんど…」
カ「決めるのはお前だ、チチ」
チ「そ、そんな馬鹿げた話、おらが受け入れるとでも?」
カ「家に帰って父親に相談すると良い。但し、返事は24時間以内だ」

結局、結婚に同意し、身内だけでささやかな結婚式を上げることに。

カ「(誓いのキスの最中、意識を失うチチに)チチ?」
牛「大丈夫だで。きっと、緊張の糸が切れたんだなや」
カ「(黙ってチチを横に抱き上げ)」
牛「おめえが変わった条件出すから、色々考えて寝不足だったんだべ」
カ「…この結婚は、チチも承知したことだ」
牛「おらは怒ってねえ。寧ろチチの婿殿がおめえで満足しているだよ」
カ「牛魔王のおっちゃん…」
牛「チチを、幸せにしてくんろ」
カ「…あ、ああ」

気が付いたら、ウェディングドレス姿のままベットの上。

カ「気が付いたか」
チ「お…おら」
カ「式の途中で倒れたんだ」
チ「え…え、ちょ…(押し倒されて慌てて抵抗)」
カ「焦らすのか、チチ」
チ「焦らすって、そんなんじゃねえけんど…」
カ「チチ、お前には拒む権利はねえぞ」
チ「だ、だけんど、その…心の準備が」
カ「いつできるんだ?」
チ「いつって…」
カ「今日までの間に、準備期間はたっぷりあった筈だ」

翌日の夜、シャワーを浴びていると、カカロットさが入って来て。

チ「カカロットさっ(咄嗟に肌を隠して)」
カ「一緒に浴びよう」
チ「(裸のカカさに視線を反らしつつ)えっ、使うなら…」
カ「一緒に使えば良い」
チ「そ、それは…恥ずかしいから、遠慮するだ…」
カ「今さらだろ」
チ「そ、そんな事言われても…」
カ「それに、お前は俺に金で買われたんだ。逆らうことは許さねえ」

新婚早々、二人でパーティーに出る事になって。

チ「(判っていたけど、やっぱり皆の視線が痛いべ)」
カ「前を見て、堂々としていろ。やましい事は何も無い」
チ「(とは言え、皆は主従逆転したって思っているだよ)」
蛇「久しぶりじゃない。今日のチャリティーは牛魔王家へ…かしら」
カ「口が過ぎるぞ、蛇姫」
蛇「失礼。でも、心の中では、皆そう思っているんじゃない?」
カ「紹介しよう。俺の妻のチチだ」
蛇「つ、妻って…結婚してたの?!」
カ「つい先日、内々でね(チチを抱き寄せ、おでこにキス)」
チ「カ、カカロットさ」
カ「御覧の通り、妻は照れ屋なんでね」

パーティーが終わって、帰宅して。

カ「良く立ち回ったな、俺達は良いパートナーになる」
チ「(溜息をつきつつ)お褒めいただけで嬉しいだよ…」
カ「どうした、不満そうだな」
チ「あの、蛇姫さんとは、どんな関係だったんだべ」
カ「嫉妬か?」
チ「あの人、おめえの事が好きなんじゃねえだか?」
カ「…俺のお金が好きなんだよ」



これもエロスの練習。<何だってぇ!?
同人的には非常に美味しい展開なのですが、
肝心の部分を見事にさらりと流してしまいました。

反発していたけど

ハーレクインロマンスでGO!
元ネタはこちら

以下、楊太。
ネタバレ、ジャンル違い要注意。



王族の一人である楊ぜんと、伯父の大公から信頼のある建築家太公望。
予てより胡散臭く思っている彼と、共に事業を手掛ける事になって。

楊「どうして貴方が此処にいるんですか」
太「玉鼎大公に仰せつかってのう」
楊「…師匠が不在なら出直します。貴方に話す事などありませんから」
太「来月の園遊会に関する事なら、わしの仕事だ(書類を見せて)」
楊「師匠の書類をどうする気ですかっ」
太「おっと(伸ばされた手から逃れて)」
楊「その書類を返しなさい」
太「おぬしの命令を聞く義務はない。わしは玉鼎に雇われておるのでな」

設計コンテストで受賞作品が太公望のものだったと知って。

楊「これじゃまるで、ペテン師じゃないですかっ」
太「何処が?姜社はわしの会社のひとつだが」
楊「ではコンロン社の作品は?わざわざ見劣りする作品を応募させるなんて」
太「あれは研修生の作品だ。新人にもチャンスを与えるのがわしの方針でな」
楊「あれが貴方の設計だと判っていたら…」
太「違う作品を選んでいたのか?」
楊「…多分、審査員を辞退していましたよ」
太「随分嫌われたものだのう」

二人でプロジェクトを進める事になって。

楊「はっきり言います。僕は貴方と一緒に仕事をする気はありません」
太「では、おぬしが誰か代わりを立てると?」
楊「このプロジェクトは、僕が立ち上げたものです。他人には任せられません」
太「では、二人で協力するしかないではないか」
楊「貴方の事は知っています。公にされたくないことだって…」
太「脅迫なんておぬしには似合わぬ。何処でそんな姑息な真似を覚えたのだ」
楊「ちゃんと証拠だってあります」
太「わしを敵に回すと後悔するぞ(立ち上がり、髪を引いて顔を寄せて)」
楊「なっ…」
太「おぬしだって例外ではない…覚えておくと良い」

大公である玉鼎と太公望とのオフィスでの会話。

玉「楊ぜんがコンゴウの一族と話を押していたそうだが、本当か?」
太「うむ、残念ながらな」
玉「愚かな話だ…また、関係を再会させるつもりかもしれないな」
太「可能性はあるのう」
玉「私からもう一度話をしてみよう。ところで、契約は勝ち取ったようだな」
太「だが、おぬしの弟子には嫌われておってのう。前途多難だ」
玉「あの子は、まだお前を嫌っているのか?」
太「まあ、障害が大きいほど、わしは燃えるタチだ。心配無用だよ」



王族に対しても敬語を使わない師叔と、一般人に対して敬語を使う王子。
玉鼎と師叔は同じ師から教えを受けた(何の教えだ)門下生同士ということで。

ポップコーンキス

ハーレクインロマンスでGO!
元ネタはこちら

以下、悟チチ。
ネタバレ、ジャンル違い要注意。



ニュースキャスターのチチさんと、お向かいに引っ越ししてきた悟空さ。
クリスマスパーティーのパートナーが見つからないチチさんに。

ブ「お向かいに引っ越してきたって人は?素敵なんでしょ」
チ「あれから、全然会う機会がねえだよ」
ブ「忙しい人なのかしらね」
チ「独身みたいだけんど、恋人がいるかも…」
ブ「あら、案外フリーかもよ」
チ「でも、あんなにカッコ良い人だべ」
ブ「駄目もとで、彼の部屋をノックしてごらんなさいよ」

車での帰宅途中、道でタクシーを探す悟空さを見かけて。

チ「どうしただ、悟空さ」
悟「チチ…じいちゃんが、心臓発作で病院に行ったって連絡が来てさ」
チ「病院まで送るだよ、早く乗ってけろ」
悟「いいのか、逆方向だぞ」
チ「おらに出来る事があれば、何でも言ってけろ」

発作の影響で、記憶が混乱している悟飯じいちゃんに。

飯「おお、悟空。来ておったのか」
悟「じいちゃん、オラが判るのか?」
飯「何を言っておる…おお、貴方が悟空の奥さんじゃな」
チ「へ?い、いえ、おらは悟空さの向かいに住んでいる…」
悟「あ…あー、そうだ!チチ、飲み物を買いに行かねえか?」
チ「(強引に病室から引っ張り出され)悟空さ、誤解を解かねば…」
悟「チチ、頼む!オラと夫婦のふりをしてくれねえか」
チ「えええっ?」
悟「聞いたろ、今のじいちゃんにショックを与える事はすんなって」
チ「でも…悟空さには、こんな事をして不快に思う人はいねえのか?」
悟「何で?そんな奴いねえぞ」
チ「(悟空さって、フリーだったのけ)」
悟「オラ、家族はじいちゃんだけなんだ。頼むよ、チチ」
チ「…なあ、悟空さ。おらと取り引きしねえだか?」
悟「取り引き?」
チ「お芝居をする代わり、パーティーのエスコートをしてほしいだよ」
悟「ああ…構わねえよ」
チ「決まりだべ」
悟「サンキュー。よろしくな、オラの奥さん」

一時退院してきたじいちゃんと一緒に、三人でクリスマスの飾り付け。

チ「もう、悟空さ。飾りのポップコーンを食べるのは止めてけろ」
悟「だっておら、腹減っちまったぞ」
飯「悟空は子供の頃から、こうだったんじゃよ。チチさんや」
悟「これ、何だ?」
チ「宿り木だべ。悟空さ、知らねえのか?」
飯「この木の下でなら、誰にキスしても良いと言われておるのう」
悟「へえ、そうなんだ…」
チ「(傍に寄ってくる悟空さに)ご、悟空さ?」
悟「メリークリスマス、チチ」



このコミックスで初めて知りましたけど、
糸を通したポップコーンをツリーの飾りにするって可愛いですよね。
でも、バターでべたべたしそうだなあ。

農夫と元アイドル

ハーレクインロマンスでGO!
元ネタはこちら

以下、楊太。
ネタバレ、ジャンル違い要注意。



元タレントだった楊ぜんは、慰謝料代りに手に入れた屋敷にやって来た。
その裏庭にある、桃園を手入れする師叔と出会って。

太「お主が新しい主人か。良い御身分だのう」
楊「…庭師にしては、随分偉そうですね」
太「ほう。この国の言葉が話せるのか」
楊「悪口も直ぐ分りますよ。とにかく、屋敷まで案内して下さい」

師叔が庭師で無く、この屋敷の元主人だったと知って。

楊「厳密には貴方は不法侵入に値しますが、一応御礼は言います」
太「一応っつーのが引っ掛かるのう」
楊「これまでの管理の代価は支払います。おいくらですか」
太「わしは、そんなつもりでやったのではない」
楊「ここを買いたたかれて、僕を怨みたいのは判りますけどね」
太「…聞きたいが、裏の桃園はどうするつもりだ」
楊「良質の物が取れるそうですね。きちんと専門家を雇うつもりですよ」
太「良く聞け、わしがその専門家だ」

桃園を熱心に手入れする師叔を目にして。

太「不法侵入で通報するならどうぞ」
楊「…そんなことしたって、給料は出ませんよ」
太「こいつらだって生きておる。ほっとく訳にはいかないからのう」
楊「ま、当分は見ないふりをしてあげますよ」
太「えっ?」
楊「(…だって、前のオーナーなんて、使い難いじゃないか)」

和解して、師叔を雇うことになって。

太「お主を誤解してすまなかったのう」
楊「誤解じゃないかもしれませんよ。僕は毒みたいな世界にいました」
太「えっ?」
楊「貴方は本能で判ったんですよ。でも、ここにきて変わったかも」
太「そうなのか?」
楊「ここの景色と土の匂いに、浄化されているのかもしれませんね」
太「(笑顔の楊ぜんに魅入って)やっぱりゲーノー人だのう」
楊「はい?」
太「綺麗なんだなって…思うぞ」
楊「(真面目な顔で言われ、思わず赤面)あ、有難うございます」

桃園の運営に、自分のゴシップネタを雑誌に売ろうとして。

太「おぬしはあの世界と手を切りたくて、ここに来たのではないのか」
楊「まだ、利用価値はあります」
太「どうして、自分を悪く思わせようとするのだ」
楊「(師叔の頬に手を当てて)僕は、もともとそんな男なんですよ」
太「楊ぜん、やめよ!」



元ネタではレモン畑ですが、師叔なら桃園に違いない。
楊ぜんは事務所の意向で、元モデルで顔がウリのフェロモン系タレント。
でもきっとプライドの高い彼は、そんな肩書に甘んじることはなさそう。
自分を自虐的に売ろうとするのは、むしろ師叔だろうな。

戦場の逃避行

ハーレクインロマンスでGO!
元ネタはこちら

以下、楊太。
ネタバレ、ジャンル違い要注意。



過激派反政府軍に人質として囚われた宣教師の師叔と、
それを救いにやって来た特殊部隊の中尉楊ぜん

楊「太公望牧師、そこにいますか?小さな声で返事をして下さい」
太「(建物の壁越しからの声に)は、はい。ここにおります」
楊「特殊部隊の楊ぜん中尉です。救出行きました。怪我は?」
太「わしは元気だが、シスターが高齢で、足に怪我を…」
楊「その修道女は、我が国の人間ですか?」
太「否、彼女は現地の人間だが」
楊「現地人を救出することはできません。命令外です」
太「ならば…すまぬ。一緒には行けぬ」
楊「彼らが戻ってきたら、どんな目に会うか判っているんですか」
太「彼女を置いては行けぬ」
楊「…判りました。いつでも動ける準備をして下さい」

太公望の姿を見て。

楊「何てことだ…てっきり、男性の牧師だと」
太「は?」
楊「声と話し方から…まさか、女性だったなんて」
太「わしは男だ!」

部隊からはぐれ、滝に飛び込んで何とか逃げ切った所で。

楊「ますは、服を脱いで、お互いの体を確かめなくてはね」
太「へ?」
楊「冗談じゃなく、命令です。シャツとズボンを脱いで下さい」
太「な、なんで!」
楊「お互いの体に、傷が無いかを確認するためですよ。牧師さん」
太「その呼び方はやめよ。師叔と呼んでくれ」
楊「判りました、師叔。押し倒したりしないので、安心して下さい」

ジャングルの中を二人で歩いている途中、蝶の群れに出会って。

楊「これは…」
太「…すごい」
楊「(笑顔で見上げる師叔に目を奪われて)」
太「こんな綺麗なブルーの蝶、初めて見たのう…」
楊「貴方のブルーの瞳の方が、もっと綺麗ですよ」
太「(頬に手を当てられて)楊ぜん?」
楊「キスしますよ」
太「おぬし、わしは好みのタイプじゃないって言ったではないか」
楊「気が変わりました」



自分的には珍しく、積極的で師叔をリードできる王子。

ハーレクインでパロを考えていると、
どうも女性役を王子、男性役を師叔に当てはめてしまいます。
自分の中では、いつも師叔の方が一枚も二枚もうわてなんですよね。
そしてはらはらどきどきしつつ、翻弄され、振り回されるのが王子。
相変わらず、カッコ良い男性像から、見事に外しております。

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