更に引き続き、オフ本「きらきらまぶしい」の削除ネタ。
ジャンル違い要注意。
以下、APH、普にょ日、パラレルです。
都合上、本編に書けなかったネタのあれこれです。
・ルート君との関係
実は一番最初に考えていた、バッドエンドバージョンの流れネタ。
ギル事故で死亡→菊ちゃんの手術失敗→ギルとの子供妊娠→出産
兄の忘れ形見を健気に育てる義理の姉を見守るルート君は、
矢張り子供の為にも父親が必要だと思い、彼女にプロポーズ。
脳の損傷の為、菊ちゃんは自分の命が長くない事を知っております。
優しいルート君の気持ちを知った上で、こんなに甘える事は出来ません。
でも、そうなれば、自分がいなくなった後、この子は…。
という、実に救いの無い、昼ドラ系話が最初あったんですよ、マジで。
あまりにもルート君が気の毒過ぎて、書いている自分も嫌になりそうで、
結局方向転換しましたが、この二人の交流は書きたかったんですよね。
・ドイツ留学
大学生になったギルが、ドイツに留学するネタ。
これは、行く前、最中、帰国の三パターン、書いてみたかったな。
→留学前
自分の知らない場所へ行ってしまうギルに、寂しさを感じる菊ちゃん。
行かないでと思ってしまう自分に自己嫌悪しつつ、
ギルの足枷にはなりたくないと思いつつ、
ずっと面倒見ていた自分から解放されるべきだと思いつつ、
でも一度離れると、今までの面倒臭さを理解して、
帰国したら自分の世話をするのが嫌になるんじゃないかと思いつつ、
頼り切っていた彼と離れる生活に不安を覚えつつ、
そんな葛藤と自虐に悩みつつ、表面には決して出さない菊ちゃん。
逆に不安を覚えるのはギルだったりして。
ギ「お前さー、俺様がいなくても平気だってのかよ」
ギ「ちょっとぐらい寂しがれ、バーカ」
→留学中
電話では料金が馬鹿にならないから、主にネットで連絡を取り合う二人。
サプライズで、ルートさんに付き添ってもらい、ドイツ旅行へ行きます。
ただ、これを書いていた時点でドイツに行った事が無くてイメージが難しく、
視覚障害者の海外旅行のあれこれを調べるにも、
流石に時間的に無理があったので、残念ながら断念。
久しぶりの再会に緊張→ぎくしゃくしたまま喧嘩→仲直り→初めての朝チュン
というめくるめく展開も考えておりましたが、
菊ちゃん身体が弱いとの設定後、見事無かった事になりました。ギル、残念。
幻の朝チュンシーンは、ローカルに残っております。ふふふ。
→留学後
留学を終えて日本に帰って来たギルは、
菊ちゃんが随分しっかりしてきた事に驚きます。
前よりも自分一人で出来る事が増えているし、大学に進学したし、
友人も随分増えたし、交友関係も広がったみたいだし、
なんだよ、俺様がいなくてもこいつ全然平気じゃねえか。
ちょっとビールしょっぺえ。
でも、菊ちゃんなりに努力した結果なのですよ。
ギルが医大に入った理由を知って、一般大学に入学する決意をして、
猛勉強して、彼に甘えてばかりいては駄目だと頑張ったのです。
菊「ギル君、褒めて下さい」
菊「子供の頃みたいに、頭を撫でてくれますか?」
・視力悪化の様子
緊急に手術しないと、命に関わるかもしれないという切羽詰まったネタ。
菊ちゃんは全盲ではなくて、うっすらとシルエットとして残る視覚が、
年齢とともに悪化し、やがて全く失われてしまい、
このままだと危ないと判断した矢先に学校で倒れ、急遽手術となる展開。
その葛藤をじっくり書きたかったのですが、これもページの都合上、断念。
菊「ギルベルト君が見えなくなるのが怖いんです」
菊「だって、記憶の中のギルベルト君も、見えなくなりそうで」
菊「僅かな視力にしがみついて、馬鹿みたいだって自分でも思います」
菊「今更だって判っていますが、でも…でも、凄く怖いんです」
滅多に自分の弱音を見せない菊さんの、そんな心情の吐露。
頑張れ、ギル。超頑張れ。
なーんてネタも、いろいろ考えておったとですよ。
でも、「きらきら…」は暗い展開を避け、極力ライトで、前向きで、
読んでいて元気になれそうなお話にしたかったので、
結局今の形に収まりました。
これだけのネタを書こうとすると、一冊では到底収まりきらないですしね。
オフ本はオフ本でしか味わえない楽しさがあるのですが、
ネットと違っていろんな制約がありますからね。難しいですな。