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ミュージアム地区

013瀬戸内国際芸術祭旅行

港のコインロッカーに荷物を預け、バスに乗りました。
直島は、ざっと大まかに区別すれば見所は三か所に分かれます。
ひとつはこの港を中心とした、宮浦エリア。
そして最初に向うのは、余りにも有名なベネッセハウスエリアです。

港から5分程でバスを下車すると、そこは人気の地中美術館受付口。
入館整理券を貰ったのですが、入館可能時間まで40分程あるので、
先にそこから歩いて20分程の距離にある、李禹煥美術館に行きました。

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李禹煥氏は、現代美術の「もの派」として名高い韓国出身アーティスト。
そしてこの個人美術館の設計は、日本屈指の建築家安藤忠雄氏です。
氏の作品の為だけに作られた特別な空間は、なんとも贅沢で、
こりゃアーティストとして本望だろうな。
氏の作品を目にするのはこれが初めてでしたが、なんとなく、
「外国人が見た禅」のイメージってこんな感じなのかなーと思いました。

中にも入れます

013瀬戸内国際芸術祭旅行

電車を降りて駅から歩いて五分程の場所に、宇野港があります。
その移動中、ぱらぱらと雨が降り出して来ました。あちゃー。
前日の犬島では、やたら天気が良くて夏並みに暑かったんですけどね。
尤もそのお陰で、夜になっても冷えなかったのは幸いでした。
でも実はその前日は、台風で公演中止になるか否かの瀬戸際だった模様。

さて、港からフェリーに乗って、20分ぐらいかな。
到着したのは、アートの島として名高い直島です。

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直島の玄関口の一つ宮浦港では、赤いカボチャがお出迎えしてくれます。

車内は全部これ

013瀬戸内国際芸術祭旅行

二日目(岡山~直島~高松)

ゆっくりお風呂に入ったお陰か、早めの時間にすっきり目覚め、
出掛ける準備も捗ったので、予定よりも一本早い電車に乗る事に。
駅前のパン屋さんにて急いで朝御飯を食べて、電車に乗り込みました。

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乗り換えが一度ありましたが、乗り換えた電車内の広告が芸術祭仕様。
アラーキーこと荒木経惟氏のゴシックな写真の吊り広告です。

何処の子たちだ

013瀬戸内国際芸術祭旅行

のんびり屋台村を見て回って、ステージを楽しんで、さてそろそろ出港。

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野外劇場から港まで、徒歩15分ぐらの距離があったので、
グループごとに固まって皆で夜道を移動していると、
精錬所の長い煙突がライトアップされておりました。
多分、この時期だけ。道案内していた運営スタッフさんも驚いてたな。
それにしても、維新派さんの運営さんって相当大変だろうな……。

犬島からフェリーとバスを乗り継ぎ、そして岡山駅に到着。
共同風呂&トイレの安い宿を予約しておりましたが、
受付すると、「予約した部屋じゃないけれど、こっちの部屋をどうぞ」と、
洗い場付きの広めの独立風呂&トイレ付きの、
広い部屋を案内して頂きました。おおお、ラッキーだ。
もしかするとここ、長期滞在用のホテル&部屋だったのかな?
キッチンのないワンルームマンションみたいな部屋だったぞ。
お湯を張った広い湯船にゆっくり浸かって、体の疲れが取れました。

がやがや楽しい

013瀬戸内国際芸術祭旅行

維新派の野外公演の名物は、なんといっても屋台村でしょう。
特設会場の隣に、物販や屋台、ミニステージ等を設置するのですが、
ちょっとしたお祭りのような雰囲気になります。
なので実はこの劇団の野外公演、上演中は飲食オッケーなんですよね。

今回の公演終了後、夕食代りに食べたのは、スペアリブサンド。
食パンでリブを挟んだ簡単なものですが、とろとろのお肉が美味しかったな。
美味しそうなものが沢山あるので、いつも目移りしてしまいます。

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離島である犬島での公演では、バスとフェリーでの送迎がありますが、
帰りの便は島到着後に時間の予約をして、そのグループごとに移動となります。
一番早い便のフェリー&バスは直ぐに予約が埋まっておりましたが、
でも、ステージでパフォーマンスもあるし、屋台村で充分楽しめるし、
時間に余裕がある人は、遅めの便で帰る方をお勧めします。

そこはどこですか

013瀬戸内国際芸術祭旅行

のんびり探索していたらもうこんな時間! 案内の人に場所を聞いて、
慌てて走って向かったのが、島の海水浴場に設置された特別野外舞台。
今回の芸術祭参加作品の切欠でもあり最大の目的でもある、
劇団維新派公演「MAREBITO」の公演会場です。

すいません、今回は長々と語ります。

劇団維新派とは、松本雄吉氏が率いる関西を拠点とする劇団でして、
劇団員が自ら巨大な屋外舞台を建設し、解体する、大がかりな公演でも有名。
「喋らない台詞、歌わない音楽、踊らない踊り」とも称される独特の演出は、
不条理系ともアングラともまた違う、寺山修司以上に特殊で、
内容の説明が非常に難しい、不思議な舞台を作り上げます。
自分の中で、維新派を見て強く感じたのは、以下の二言。↓

想像力の概念を根底から覆されます。
才能という言葉に打ちのめされます。

自分の中で、頭の中を覗かせて欲しい人筆頭が、実はこちらの演出家松本氏。
場に居合わせ、空気を共有し、体感するこちらは、DVDでは決して理解出来ない、
劇団が消滅すれば再現不可となるであろう、ある意味唯一無二の舞台。
万人にはお勧めできませんが、時代に居合わせた自分は幸運だと思います。
恐らく、伝説になる劇団ですね。

さて、そんな劇団維新派。基本的に物語性の強い作品が好みの自分としては、
維新派に関しては実はかなり当たり外れがあったりします。
今回は芸術祭とポスターの美しさに惹かれて重い腰を上げたのですが、
正直、予想以上に大当たりでした。久しぶりにツボに来たぞ。

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まるでフォトフレームに収められた写真のように、美しい舞台美術。
舞台は空のまだ明るい夕方から始まり、月の輝く夜闇の中で終演。
時間帯、舞台設置場所や背景、月と星、桟橋等々、全てが計算されていて、
この緻密さと大掛かりさは流石野外公演ならではですな。

本作品は、幾度となく公演場所となった、この犬島に対するオマージュですね。
何処までも一際白い透明感、奥行きのある幻想空間、海の向こうの母、
海からやってきた少女、息を止めて会話をする、卵生への生まれ変わり、
宇宙を泳ぐ、縄文人の小柄な男性の骨、太古は陸であった海、戦闘機、
目の覚めるような青い海、そして流れてきたのは果たして……?

ストーリー性が高い作品でないにも拘らず、すごく惹きつけられました。
このノスタルジックで、切ないまでに透き通った世界観は、
恐らく維新派でしか味わえないんですよね。
途中足元に張られた水が、照明で真っ青になる演出には、おお、と思いました。
不思議な喧騒感のある舞台なのですが、最後に残るのは痛い程の静寂の余韻。
いやあ、感動した。来て良かった。素晴らしい。良い舞台に巡り合えました。
でも何に感動したのかと問われれば、口で上手く説明できないんだよな。
圧倒され、衝撃を受け、自分の中の感受性を揺さぶられる、そんな感じ。
多分、維新派を知っている人なら、お解り頂けるのではなかろうか。

「維新派の野外公演は、旅をする時から始まる」とも言われております。
電車やバスを乗り継いで、フェリーに乗って、島に足を踏み入れて、
日常とは違う別の世界へのトリップこそが、維新派の狙いなのでしょうね。

花は咲いている

013瀬戸内国際芸術祭旅行

「家プロジェクト」とは、村の古い廃屋を改築して作品を展示する、
直島発祥、瀬戸内アート独特のプロジェクトになるのかな。
案内所で配布している地図や公式本を見ながら、島を散策して回るのですが、
それがなんだか探検しているみたいな気分になって来ます。
家プロジェクトは撮影不可が多いのですが、屋外展示作品は撮影可。
懐かしさすら感じる風景の中、作品を発見すると、おお! と嬉しくなります。



コンタクトレンズ。レンズの向こう、大きさや見え方は人それぞれ。

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犬島にでっかい犬。物言いたげな目が、妙にリアルで可愛い。

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石職人の家跡。島の石や民家の梁などを使っております。

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前回の芸術祭で最も感動したのが「I邸・眼のある花畑」でした。

案内ボランティアさんに促されて、最初の部屋へ

何も無い部屋の白い壁に、大きな瞳が瞬きしている映像

瞳には、戦争や餓死した子供など、胸に痛い映像が写っている

今度はこちらへと案内されたのは家の外、花がいっぱい咲いた庭の真ん中

あちらをどうぞ……と見ると、正面にある家の壁には大きな瞳の映像

さっきと似ているけれど、でもこちらの瞳には映像が映っていない

最初に見たのは、辛い事とか苦しい事とか悲しい事を沢山見た、
死に直面した老人の瞳をイメージしています。
反して後の方は、まだ生まれたばかりの赤ちゃんのもの。
産まれてくる子供には、綺麗な花が沢山咲いたこの庭にように、
綺麗なものを見せたいと言う、制作者の想いが込められている……との作品。

今回の芸術祭、そんなI邸にも新しい作品が展示されておりましたが、
綺麗な花畑の庭はそのまま残されており、それがなんだか嬉しかったな。

館内は撮影禁止

013瀬戸内国際芸術祭旅行

瀬戸内国際芸術祭とは、瀬戸内海に点在する島々を舞台に開催される、
トリエンナーレ形式の国際芸術プロジェクトです。
現代アートだけでなく、地元の祭事や伝統芸能も含め、
造形、演劇、音楽、映像、建築など、ジャンルは多岐に渡り、
2010年に第一回が開催されてから、今年は更に規模を大きくしての二回目。
総合プロデューサーは地元とのアート事業に実績のある、
ベネッセの名前でお馴染みの福武財団理事長、福武總一郎氏。
……まあ、単純に言ってしまえば、島のあちこちにあるアートやイベントを、
フェリーで移動しながら、歩き回りながら、巡り、探し、見つけ、鑑賞する、
かなり広範囲で大がかりな期間限定のアートイベントですな。
全部の作品を見て回ろうと思えば、一週間は掛かるんじゃなかろうか。

でもこれ、本当に面白いんですよ。
多分一度行ったら、二回目、三回目……と足を運ぶ人、多いと思う。

犬島では、「家プロジェクト」と「犬島精錬所美術館」が主な参加作品です。
精錬所美術館とは、古い銅精錬所跡の建物をリノベーションし、
そのままアート作品を展示している美術館でして、展示内容も勿論、
元工場として、自然エネルギーの工夫を凝らした建築物も非常に興味深いです。
例えば入館直後、一見すると真っ直ぐに伸びている細くて暗い通路なのですが、
実はそれぞれの曲がり角には大きな鏡が設置されており、
その反射を利用して窓から自然光を通すので、照明を使っていなかったり……と、
なんだかアトラクションに入ったような気分を味わえます。
こちらの館内の作品に関しては、三年前と同じでしたね。
三島由紀夫をテーマとしたアートワークですが、スペースを活用した作品は
不思議で、ちょっと怖くて、三島ファンでなくとも楽しめるかと思われます。

近代産業の遺構

013瀬戸内国際芸術祭旅行

さて、ここで犬島の御案内を。
古くは江戸城や大阪城の採石場として栄えた、瀬戸内海に浮かぶこの島。
最盛期は4000人もの住民がおりましたが、過疎化が進み現在の人口は50人。
端から端まで歩いても、一時間半ぐらいかな? の小さな島でして、
石切り場や銅精錬所がそのまま残る、近代産業の遺構の地となっております。



港の界隈は、綺麗に整備されております。向こうに見えるのは精錬所跡。

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迷路みたいな銅精錬所跡。レンガ造りの建物が、良い味出してます。

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老朽化につき、一部は立ち入り禁止になっています。

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雰囲気のある島でして、廃墟好きな人には堪らないのではないでしょうか。

海を渡った先で

013瀬戸内国際芸術祭旅行

食事後、観光案内所で時刻表と観光パンフレットを貰い、
通り掛かった本屋さんに置いていた芸術祭の公式本を購入。
そして港への無料送迎バスの発着場所へと向かいました。
岡山駅から港までは結構な距離でして、バスで50分ぐらいかかったかな?
市街地から離れ、田んぼに囲まれた細い道を通り、
小さな住宅街にある駐車場に到着、バスを下車。
そこから五分ほど歩くと、小さな港に辿り着きました。

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犬島へはこれで二度目。三年ぶりになります。
その時も今回同様、目的は芸術祭参加作品を観に来たんですよね。
前に行った時に比べると小さな船に揺られて10分ばかり、
そうして日常からほんの少しだけ離れた小さな島、犬島に到着しました。

アートな旅行へ

さて、ここの記事にもさらっと書きましたが、
先月は二泊三日で瀬戸内へと旅行へふらふらと行って参りました。
目的は、瀬戸内海の12の島で開催された、瀬戸内国際芸術祭です。
三年に一度の企画でして、今回の開催期間は既に終了しておりますが、
アートが好きな方にも、あまりアートに触れる機会がない方にも、
広く楽しんで頂けるとても素晴らしいイベントでした。
折角なので、作品紹介も含めて、書き出してみます。



013瀬戸内国際芸術祭旅行

一日目(岡山~犬島~岡山)
朝、出勤タイムに出発。相変わらず、今回も宿泊場所しか決めておりません。
最初の目的地は岡山ですが、大阪からは、実はバスがお勧めだったりします。
新幹線に比べると一時間程時間が掛かりますが、乗り換えいらずで、
料金はほぼ半額、本数も多く、席は直ぐ予約できるし、大体が二座席占領も可。
この日も特に予約も無く、当日の窓口で直ぐ乗る事が出来ました。

途中で一度トイレ休憩があり、後はうとうとしている間に、岡山駅に到着。
先ずは予約しているホテルに荷物を預け、とりあえず昼食へ。
駅に隣接したショッピングセンター内にある「麺屋 匠」です。
丁度お昼時だったからでしょうね、店内は人がいっぱいでした。

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最近どうも、外食ラーメンが重なっておりますな。

連絡が来ました

とらのあなさんで「ポーセリンロード」の通販が、数日中に終了します。
今後、この本に関しての通販の予定はありません。
イベントのみでの販売になりますが、そのイベント自体も参加は未定、
来年一回ぐらいは……と思ってはいるものの、完全に希望的観測なので、
ご希望の方は今の内にお申込みいただけると幸いです。

ここ数日、なにやらぐっと冷え込んで参りましたね。
前の冬に買った一人用炬燵と膝掛け毛布を引っ張り出して来ました。
そろそろストーブも出そうかな。

凄く可愛いィー

甥っ子君との思い出作り&夏の18きっぷこぼれ話

戦利品の話。
ショッカーの秘密基地に行った際、やたら嵌ったショッカーガシャポン。
東京ドームシティにもありましたが、全部売り切れになってました。



引っ張れイー。指輪は甥っ子が仮面ライダーショーでゲットしたもの。

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重イー。スマホ立てですが姉がゲットしたものを貰ってしまいました。

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おまけ。文庫本みたいな「田園に歌詩集」購入。カシスゼリーの入ったチョコです。

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ショッカーがやたらと可愛くて、全種類コンプすりゃよかったと後悔……。
今もパソコンデスクのコードを引っ張ったり、スマホを支えたりしています。
ちなみに重イーショッカーには、スマホを背負って貰うと撮影できないので、
代わりにグーデ・デ・ロワのラスクを背負って頂きました。
定番のラスクよりも、冬季限定のチョココーティングの方が好きだったりします。

別れを繰り返し

甥っ子君との思い出作り&夏の18きっぷ旅行こぼれ話

甥っ子君とのサヨナラの話。
姉宅にお泊りさせてもらう際は、いつも甥っ子君には帰る日を告げず、
前日の夜の寝る間際ぐらいに「明日帰るからね」とさらっと報告します。
あんまり悲しまないようにとの配慮のつもりなのですが、
今回うっかり、それを教えるのを忘れてしまっておりました。
で、帰宅する当日の朝。保育園準備の最中に、

「(今日は園だけど)あしたは、○○こうえんに、あそびにいこうね」

と甥っ子君ににこにこ顔で言われて初めて思い出し、思わず硬直。
しまったなあと、姉とちらちら視線を交わし合いつつ、

「あー……ごめんね、おーちゃん、今日帰っちゃうんだ」

その言葉に、正に「があん」という顔で固まった甥っ子君。
玄関先で保育園に行く甥っ子君をぎゅっとした時は泣きそうでしたが、
姉から聞いた話では、園に到着する頃には普段通りに戻った模様。
そしてその日、園から帰宅してきた時も、

「また、おーちゃん遊びに来てくれるよ」

という姉の言葉に、

「うん、きっとまたくるとおもう」

と気丈に言っていたそうです。ほろり。

・保育園から帰宅→おーちゃんがいない→「ただいまー」と言いながら探し回る

・保育園から帰宅→おーちゃんがいない→口数少なくあまりご飯を食べなかった

……等の段階を幾度か経て、ちびっ子ながらに成長している模様です。
子供は日々、大きくなるなあ。それはそれで、ちょっぴり寂しかったりして。

心ばかりとして

甥っ子君との思い出作り&夏の18きっぷ旅行

さて、電車で揺られて夕方、予定通り名古屋に到着。
ここで一旦駅を降りて夕食にするのも、お約束っぽくなってきました。
頂いたのはお馴染み名古屋名物「矢場とん」の味噌カツです。
駅から近いので、特にこれが食べたい! と思うものが無ければ、
ついこちらに足を運んでしまいます。美味しいよね。

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お腹も落ち着き、電車に乗り、そして自宅に到着しました。お疲れ様。

日程的にどうしても、今回は丸一日移動の日が多い旅程となりました。
一番の目的が「寺山修司記念館」だったので、そこは満足でしたが、
それでももっとあちこち寄り道したかったですね。東北、また行きたいです!

尚、帰宅した翌日に大阪にある某洋菓子のお店にて、
お財布の件でお世話になった、お礼と、感謝と、お詫びを込めて、
青森三沢で利用した宿泊先に、お手紙を添えて菓子折を配送注文しました。
後日、ご丁寧にお礼のメールを頂いた……までが、今回の旅行の締めですね。
いやホントご迷惑おかけしました。そして、御親切ありがとうございました。

ご飯に合うんだ

夕食は、駅前の商店街で食べました。「味亭 山崎屋」です。
奈良漬のお店ではありますが、奥に和食のレストランがあります。
注文したのは、あしび膳。おうどんとさんまの押し寿司のお手軽なセット。
ザ・炭水化物セットですが、関西では普通の組み合わせ。うどんは汁物なのだ。

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全体的に手の出しやすいお値段設定で、奈良を意識したメニューも多く、
小奇麗で入りやすいお店なので、観光客にも広くお勧めできるお店です。
うどんの出汁味も非常に好み、出汁巻き卵が美味しかったな。
でも、こちらのセットには、奈良漬けがついて無かったんですよね。
奈良漬けの老舗なのに残念。他のメニューにはついておりました。
悔しかったので、個人的イチオシ、きざみ奈良漬けをお土産に購入。

奈良には奈良漬のお店が多数ありますが、こちらのお店は比較的味付けが甘め。
店頭では、野菜は勿論、ちょっと変わった果物の奈良漬けから、
サブレやアイスなどの奈良漬けスイーツなるものも販売されております。
奈良漬けは専門店の美味しいものを食べてから、結構好きになりました。
苦手な方は是非一度、老舗の専門店のものにチャレンジして欲しいですな。

大和の国の底力

正倉院展に行く前に、奈良の県立美術館にも足を運んでおりました。
こちらで只今開催されているのは、「薮内佐斗司展 やまとぢから」。
なんとこの方、あのせんとくんの生みの親なのです。

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恥ずかしながら薮内氏はせんとくんで始めて知りまして、最初に見た時は、
ゆるキャラ全盛期の波に敢えて逆らった独自性とその強烈なインパクトに、
「え、ええー……?」と思った一人です。だって、kawaiiじゃないよ、これ……。
でも展示物を見て、あれが作者の通常運転(しかもややソフト)だったのかと納得。
ユーモラスで、シュールで、怖いものも、吹き出すようなものもあるのですが、
見ている内になんだかもう何でも許せちゃいそうな気になってくる、そんな不思議。

人から人へ受け継がれてきた文化財を「伝世古」、
対して土の中に埋もれて忘れ去られた文化財を「土中古」と言うそうです。
その説明書がされた展示パネルを読んで「成程……」と感心する自分の隣、
初老の男性が「伝世古か……」と呟き、取り出した手帳にメモっておられました。
東京芸大の教授でもある氏は、古い仏像などの修復作業を学生にさせて、
その技術を習い、学ばせ、後世に引き継がせる取り組みをしているそうです。
つまりはそれも、一種の「伝世古」なんですよね。大切な事だよな。

国宝の虫干し日

奈良の正倉院展へ行って参りました。秋のこの季節恒例ですね。

普段は博物館には行かないけれど、正倉院展には行くという人は多いようで、
ピーク時には入館するだけで二時間待ちとかになったりもします。
そんな人気の正倉院展、お勧めするのが夕方のオータムレイト入館。
閉館一時間半前から入場すると料金もお得になり、待ち時間なしに入館が可能。
この時期は閉館時間が6時に延長となり、週末には更に7時に延長するので、
時間待ちを避けたい人や、人混みが苦手な人にはかなりお勧め。
毎年ポスターになる目玉作品は、見るだけでも行列に並ぶ必要がありますが、
レイト入場では15分程度の待ち時間で間近から見る事が出来ます。
(つまり、遅い時間で無ければ、もっと時間が掛かるわけなのだな)

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この時代の独特の細やかな模様って好き。正倉院文様って言うそうですね。
中には「これ作った人、どんな凝り症やねん」って突っ込みたくなるような
細かい装飾がされている宝物もあって、なかなかハートがときめきます。

それにしても、古文書を見て毎度思うのですが、記された字の綺麗な事よ。
大きさも形も整っているので、パソコンフォントのように見えてきます。
面白いのが、記録として残された古文書、ところどころに朱文字で
字がつけ足されていたり、チェックマークのような謎の記号があったりします。
昔の人もこうして確認&チェックしていたのかと思うと、興味深いですね。
そして、最後尾に役職者や関係者の名前が記載されているのですが、
多分書記係ではなく、本人がサインとして直筆しているんだろうな、
さらっとしていたり、筆圧があったり、微妙に左右に偏っていたり、等々、
整った字が連なる中、各々の名前の部分だけ字体がやけに個性的なんですよね。
こういうのを見ると親近感が沸いて、無駄にロマンと妄想をかき立てられます。

これだけ古い宝物を、こうしてきちんと保管し、展示し、根気良く修復され、
研究が続けられているって、改めて考えるとすごい事なんだよな。
千年単位で古い宝物を、こうして気軽に閲覧を楽しみ、感動できるなんて、
良かったなとも思うし、嬉しいなとも思うし、誇らしいとも思うし、
この素晴らしい宝物をきちんと次の世代にバトンタッチしなくてはとも思うし。

東京下町の名物

甥っ子君との思い出作り&夏の18きっぷ旅行

翌日、仕事に行く姉と、保育園に行く甥っ子を見送り、
洗濯と簡単な掃除を済ませてから姉宅を出て、さあ、いざ帰路へ。

途中、品川駅で乗り換えだったので、駅弁を購入。
東京の名物駅弁、深川めしです。あさりご飯が美味しいのです。
……でもなんか、ちっとも美味しそうに見えない写真ですな。申し訳無い。

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東海道をひたすら電車で移動中、乗り換え駅を寝過してしまいました。
慌てふためき、でもここは公共の場、顔には出さず、黙々とスマホで検索。
基本的に東西に延びる線路一本なので、次の駅でおりて暫く待つと、
乗る予定だった電車が到着、問題なく乗車しました。

やさしい鬼の話

甥っ子君との思い出作り&夏の18きっぷ旅行

さて、就寝時間。本棚で今夜の絵本を甥っ子君と一緒に物色。

「まだ読んでない本は、どれかなー」
「こっちー。これはもうよんだー」

甥っ子君が選ぶ本は、確かにまだどれも読んでいない本ばっかりでした。
案外しっかりと覚えているもんなんだな。子供を侮っちゃいけないよ。

「このほんね、おもいから」
「おいっこくんが、もつから」

そう言って、本の抱えて一生懸命寝室に運ぶ甥っ子くんの紳士ぶりに、
ときめきが止まりませんでした。くそう、このイケメンめ。

で、早速、大きいお友達(姉)と、小さいお友達(甥っ子君)に挟まれて、
三人川の字で寝転がりながら、「泣いた赤おに」を読みました。
「ごんぎつね」も良いけど、やっぱ自分は「泣いた赤おに」派だな。
今読んでも、普通に泣けます。名作。ええ話や。

神戸のドイツ菓子

神戸元町にあるユーハイムには、本店限定の商品が幾つかあります。
そこで、予てより狙っていた「アッフェルバウム20」を購入。
やっと買ったその記念に、折角なので開封を順番に……。



でっかいリンゴが、丁寧に包まれております。

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赤いナイロンをはがすと、まんまるいバウムクーヘン登場。

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中には、リンゴのコンポートがまるごと入っているのです。

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見た目もインパクトがあるので、お土産やプレゼントにも良さそう。
全国菓子博覧会で総理大臣賞を受賞したこともあるそうです。
マイスターが手焼きするマジパン入りの生地はしっとりしていて、
酸味のあるコンポートは程良く歯応えが残っているのが良い感じ。
ユーハイムのバウムクーヘンは、ほんのり焼き色が付く程度に、
表面がカリッとするまでトースターで温めてから食べるのが超お勧めだぞ。

でもこれ、本店限定とはいえ、大阪のデパ地下に置いてなかったっけ?
なーんか見たことあるんだよなあ。気の所為かなあ。
たまたま? 何かのキャンペーン中だったとか? 夢とか? ええー?

喜多方ラーメン

甥っ子君との思い出作り&夏の18きっぷ旅行

夕方、駅にて会社帰りの姉と待ち合わせて、
自転車の後部座席(子供用補助席使用)に乗せて貰ってマンションへ。
保育園に甥っ子を迎えに行く姉が帰って来るまでロビーで待機、
そして、保育園から帰って来た甥っ子君との再会を果たしました。

夕食は、福島県の駅で買ってきた喜多方ラーメン。
そしてちゃっかりと宇都宮での乗り換えにて、購入済みだった餃子。
乗り換え時間6分でゲットした私を、誰か褒め称えて下さい。
普段は腰が重い癖に、こんな時だけは本気を出します。

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だって、やっぱラーメンとくれば餃子だもん。ねー。

泣ける名作発見

甥っ子君との思い出作り&夏の18きっぷ旅行

心配していた延着も無く、夕方にはなんとか都内入り。
さて新宿駅にて乗り換えの際、そう言えば……と一旦駅から降りました。
そして、改札口にいた駅員さんに聞いたのが。

「すいません、この近くで一番大きな本屋さんはどこですか」

そうだよ、だって天下の新宿だもん、国内屈指の品揃えがある筈だよ。
そう意気込んで到着した本屋さんの児童書コーナーの店員さんに、
ずっと探していた「泣いた赤おに」の絵本の有無を伺いました。
パソコンで確認して貰って、ちょっと待ってて下さいねとその場を離れて。

七、八冊ぐらいだったかな? あるじゃん、泣いた赤おに。

手荷物が多かったから気を使ってくれたのでしょうか、
店頭にあった全種類をわざわざ持ってきてくれました。
中身を拝見させて貰い、本も字も大きくて、読みやすそうで、
絵柄に流行が無さそうなものを選んで一冊お買い上げ。
旅行の……とはちょっと違うけど、甥っ子君に良いお土産が出来ました。