<1> |
かくして、女王試験は始まってしまった |
<2> |
ぺこりと一礼すると、執務室に入る |
<3> |
紫の瞳に、吸い込まれそうだと思った |
<4> |
なんと言おうか…視線が気になる |
<5> |
なんにせよ、ものは試しであろう |
<6> |
「いや、おぬしらしい私邸だと思ってのう」 |
<7> |
にこりと笑って、楊ぜんの誘いに頷いた |
<8> |
どうやらお見通しであったらしい |
<9> |
なんだって、こんなに気になるのだ? |
<10> |
溜息をつきたいのは、こっちだっつーのに |
<11> |
気がついたらここに足が向いていました |
<12> |
月の光に紫の瞳が見開き、揺らめいた |
<13> |
ひどく胸を締め付けられる思いがした |
<14> |
長い長い沈黙だけが、場を占める |
<15> |
どう考えても、理由はそれしかなかろう |
<16> |
照れくさそうに俯き、はあ、と息を吐く |
interval |
これって、デートのお誘いだろうか? |
<17> |
その言葉に、女王候補は複雑な目をした |
<18> |
それは、ちょっと不自然に思える程に |
<19> |
つまり、これが二人の「作戦」なのだ |
<20> |
新宇宙が満ちるのは、時間の問題だろう |
<21> |
その時、女王候補はすっかり忘れていた |
<22> |
今なら、まだ間に合うかもしれない |
<23> |
女には、いろいろと準備があるのよん |
<24> |
明日には女王陛下になるのですね |
<25> |
あのまま…貴方を攫ってしまえば良かった |
<26> |
物語の最後は、いつも決まっているものだわん |
|