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旅行鞄に文庫本を

読書覚書



・「江戸川乱歩傑作集」江戸川乱歩
初期の短編ミステリー集。短いながらも知名度の高い秀逸な作品ばかりなので、
ファンは勿論、初めての方にもかなりお勧めの一冊になっております。
何処となく背徳感が漂う作品が多く、ここら辺が「乱歩」なのでしょうね。
氏は子供の頃に読んだ少年少女向けの推理活劇な印象を持っていたのですが、
本編収録作品はしっかりした本格ミステリーで、ちょっとびっくりしました。

・「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」桜庭一樹
一年程前に本屋で問い合わせた事がありまして。その際文庫は絶版と言われ、
じゃあ結構です…と断っていましたが、直木賞作家さんだったのですね。
店員の「もうちょっと待ったらもしかすると…」のニュアンスが、漸く分りました。
ライトノベルで出版されていただけに非常に読みやすく、あっという間に読了。
レビューでは絶賛されていますが、自分の嗜好とは噛み合わず、残念な気分。
ついでながら、「当たってはいけないクイズ」を当てちゃった私は、
やっぱり異常犯罪者予備軍でしょうか?<八百屋お七を連想した…と、一応弁明

・「マドンナ」奥田英朗
同氏の「ガール」の男性ver.と聞いて購入。期待に違わず、面白かったです。
読みやすくテンポの良い文章、不自然さの無いリアルな日常とその葛藤、
共感できる各々の心情、そして必ず笑顔になれるラスト…等など。
やっぱり氏の作品は、自分の波長にぴったりくる模様。今の所、外れ無し。
ちなみに本編の中では、「パティオ」が一番好きかな?
女目線的には「おいこら!」と少々腹の立つ所もあるけれど、
世の男性諸君って、きっとこんな事を考えて日々生活しているんでしょうね。

集中豪雨が凄い

7月のお題、「海底」より、小噺。



深海魚は急激に水面に引き上げると、爆発してしまうらしい。
長く海底に住んでいるので、強い水圧に体が慣れている。
だから、圧力の薄い場所では内臓が飛び出してしまうとか。

ああ、そうか。

長年引き籠っていた弟の部屋は、彼にとっての深海だったらしい。
無理矢理手を引いて、連れ出した玄関の外側。
肉塊と成り果てた弟を見下ろし、漸くその話を思い出した。



ダイビングの時も、体を慣らしてから水面浮上します。

微妙にダークな小噺が続いていますね。苦手な方には申し訳ありません。
「弟」と特定せずに、ぼやかした表現の方が良かったかな?

振動するリズム

舞台、和太鼓エンターテイメント集団TAO「浮世夢幻打楽」を鑑賞。
和太鼓はずっと、一度は観に行きたいと思っておりました。

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いやあ、とても楽しかったです。カッコ良かったー!
流石にメンバーは皆、しっかりした体をしてて、特に腕の筋肉が凄かったです。
お腹の底に響くような太鼓のリズムは、適度な興奮を煽りつつも心地好く、
漢気溢れた華のあるパフォーマンスも含め、最後まで飽きませんでした。
気が付けば身を乗り出していて、心臓もどきどきしていて、
二時間の公演がびっくりするほど早かったです。感動しました。

和太鼓で一番有名なのは「鼓童」になるのかな?
そちらと比較すると、設立もそうだけどメンバーもやや歳若く、
スタイリッシュで、デザインされたパフォーマンス性を感じました。
「鼓童」は観に行った事がありませんが、もう少し伝統性重視で、
骨太で、民謡的な印象を持っております。勿論、あくまでイメージ。
でもこれを機に、このジャンルにも注目していきたくなりました。

北と南の共通点

両親が北海道旅行から帰宅した翌日、
沖縄旅行に出発したのですが、
お土産に今人気の生キャラメルを貰いました。
プレーンとホワイト。

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そして沖縄旅行にて買ってきたお土産。
同メーカーの生キャラメル南国限定バージョン。
那覇空港にて発見。何故か、宮崎マンゴーです。

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芸能人繋がり。
北国と南国、両極端の旅行なのに、同じお土産を購入。

湿度除去とは言え

7月のお題、「百合」より、小噺。

ジャンル違い、要注意。
以下、悟チチ小噺です。



花なんて、供えても喜ぶのだろうか。
まあ、食べ物の方が嬉しいだろうな、間違いなく。
でも、この下には、死体さえ入っていない。
どうせ、形だけの空っぽの墓なのだ。
ならばせめて、形だけでも綺麗に飾ってやろう。
供えるのは、花弁が大きくて、芳香が強い方が良い。
これなら遠目でも、判りやすいだろう。
視界に入らずとも、香りが誘うだろう。
天上の世界から、己の墓を見下ろすがいい。
そして、少しぐらいは後悔してみるがいい。



蒸し暑さから一転、ちょっと肌寒いですよね、ここ数日。
寒がりで、クーラーが苦手なので、こんな時の電車が非常に辛いです。

その鮮やかな青

折角なので、旅行の写真を少々。



行きの飛行機の窓。この辺から、テンションアップ。

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ボートから顔を出して、見下ろす。ゼリーみたいな海の色。

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夕陽の海岸。さて、そろそろ準備をするか。

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赤レンガの屋根の上、シーサーはいつも貴方を見守っている。

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帰りの飛行機の窓。成層圏の狭間に、何が見える?

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むしむしじめじめ

7月の御題

「百合」
芳香に眩暈。滴るように濃厚な指先に誘われ、欲情する



本格的な梅雨前線到来。
今日は暑くて、不快指数が高過ぎて、何だか息苦しいくらいでした。
この湿度、お肌には良いんだよね…と、自分を励ましています。

夜の海に沈む

7月のお題...百合・海底・流れ星

「百合」「海底」「流れ星」より小噺



百合の花は、死者に贈る花なの。
芳香が強いから、腐臭を隠してくれるの。
そう言って、彼女は両手一杯の百合の花を差し出した。
背後に見える月が、水面に波打つ。ゆらり、ゆらりと。
にたりと笑う彼女の唇は、明らかに死者の色。
たゆたいながら拡がる髪と、百合の花。
夜光虫が星のように輝き、流れる筋を描きながら取り囲む。
浮かんでいるのだろうか?否、沈んでいるのか。

―――ここは、何処だ?



ナイトダイブ中、タコにちょっかい掛けたら、墨を吹きつけられました。

青い空と白い砂浜

沖縄旅行から帰って参りました。楽しかったー!

出発前日までは天気予報は雨でしたが、
沖縄に到着したら実にタイミング良く梅雨明けとなり、
波も穏やかで絶好のダイビング日和でした。ビバ、晴れ女!
ダイビングは一日しか潜れなかったのですが、
それでも午前2、午後1、ナイト1、の計4本。久々だけど、頑張りました。
大物から小物までバラエティに富んでいて、
これは絶対一日ぐらいじゃ満足できませんよ、いや、ホントに。
今からまた、行く気満々でおります。

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かなり思いつきでの旅行でしたが、行って良かったー。満たされましたv

そう見えるでしょ

6月のお題、「てるてるぼうず」より、小噺。

ジャンル違い、要注意。
以下、楊太小噺です。



ああ、師叔濡れちゃいますよ。はい、これを被ってください。
顔だけ出して…でもずれちゃいますよね、これじゃあ。
このロープで襟元を止めて…首は苦しくないですか。良かった。
僕の肩布だからかなり大きいですが、ふふ、布に着られちゃってますね。
もう、そんな膨れっ面しないで。はいはい、すいません、失言でした。
白いから汚れるって…そんな事、お気になさらずとも良いんですよ。
ちゃんと呪詛は覚えましたか、連日の雨を止める日乞いの儀式の。
まあ、僕らからすれば人間の祈祷なんで、単なる形式ですけどね。
ほら、出番ですよ。頑張ってくださいね。

「おお、軍師様が祭壇に立った途端、雨が止み、雲が途切れたぞ」

意外に、効果てきめんだったりして。



今は割と、吸収と発散のバランスが取れている状態みたいです。
あえてサイトに載せる程でもない小ネタもつらつら書けるので、
その点においては、ブログを始めたのは良かったかな?

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